金の比重の計算方法|比重検査で金の純度を調べよう

作成日:2020年09月03日
最終更新日:2021年06月15日

貴金属

金のインゴット

 

ゴールドのジュエリーに使われる「金」は、一般的に金をベースにした「金合金」で、さまざまな純度のものがあります。

 

金の純度は見た目では判別できませんが、「比重計」を使うと計測可能です。小数点以下まで正確な数値を出すのは難しいものの、簡易的な比重検査なら家でも行えます。

 

今回は金の純度の調べ方のひとつである比重検査についてご紹介します。

金の比重を知れば金の純度が分かる

比重とは、「ある物質の質量と、それと同体積の基準物質の質量との比」です。基準物質として、1気圧、摂氏4度の純粋な水が使われます。簡単にいえば、「同じ体積の水と比べてどのくらいの質量があるか」ということです。

 

純金の比重値は19.13~19.51で、金属の中でもかなり比重が大きいことで知られています。一方で割り金(ベースとなる金属に混ぜる金属)に使われる銀や銅、パラジウムは金よりも比重が小さいため、割り金の割合が高いほど比重は小さくなっていきます。つまり金合金は、比重をチェックすることで純度が分かるのです。それぞれの純度別の比重値はこちらを参考にしてください。

金の品位

比重値

24金(K24)

19.13〜19.51

22金(K22)

17.45〜18.24

20金(K20)

16.03〜17.11

18金(K18)

14.84〜16.12

14金(K14)

12.91〜14.44

10金(K10)

11.42~13.09

金の比重に関する逸話

「金の比重に関する逸話」のイメージ画像

金の比重にまつわる逸話として有名なのが「アルキメデスと金の王冠」でしょう。

 

アルキメデスとは紀元前3世紀に存在した科学者です。

 

アルキメデスの故郷であるシチリア島シラクサのヒエロン王はあるとき、金細工職人に金塊を渡して王冠を作るよう命じました。王冠は無事完成しましたが、その後金細工職人に関するよからぬ噂話が流れます。それは、「金細工職人は金に混ぜものをして王冠を作り、金塊の一部をくすねた」というものでした。

 

そこでヒエロン王はアルキメデスを呼び、王冠を壊すことなく混ぜものがあるかどうかを調べるように命じます。もしも王冠に金より密度の小さい銀などが混ざっていれば、同じ重さの純金と比べて王冠の体積は大きくなります。しかし、複雑な形をしている王冠の体積をはかるのは容易ではありません。悩み続けたアルキメデスですが、ある日風呂に入って浴槽につかったとき、水面が上昇し水があふれるのを見て王冠を壊すことなく体積を知る方法を思いつきます。

 

このときアルキメデスは、服を着るのも忘れて「エウレカ!」(わかった!)と叫びながら裸で街中を走り回ったといわれています。

 

この「アルキメデスの原理」は、「流体の中で静止している物体は、その物体が押しのけた流体に流体の重さだけ軽くなる」という浮力に関する法則です。この法則を使えば、自宅でもおおよその金の比重をはかることができます。

比重検査の前に、まずは刻印を確認しよう

「比重検査の前に、まずは刻印を確認しよう」のイメージ画像

金の純度を調べる時まずは、金製品に記載された「刻印」を確認します。

 

金製品をお持ちの方は「K24」や「K18」などの表記を目にしたことのある方もいると思います。これらが、金の純度を示す「刻印」になります。

 

それぞれの刻印が表す金の純度について、下の表にまとめましたのでご覧ください。

刻印

純度

K24

99.99%

K22

91.7%

K18

75%

K14

58.5%

K10

41.7%

 

メッキ製品の場合は下のような刻印になります。

刻印

意味

K18GP(K18 Gold Plate)

金メッキ、電気分解により金をミクロン単位で真鍮などに付着させる加工

K18GF(K18 Gold Field)

金張り、金メッキより厚い金の層の中心に真鍮が入っている

 

刻印は金製品の品位を調べるのに便利ですが、中には刻印がなかったり、また刻印の表記を偽った製品もありますので、注意が必要です。

比重検査で金の純度を調べよう

「比重検査で金の純度を調べよう」のイメージ画像

比重を調べるには「比重計」という専用の機械を用います。買取エージェントでは、非破壊かつ誤差を抑えて計測できる電子比重計を導入しています。

 

ただ、簡易的な検査なら実は家庭でも実施可能です。自宅にあるものだけでできるやり方をご紹介します。

 

今回は先日弊社でお買取した、こちらの「喜平ブレスレット」の比重と純度を調べていきます。

比重値を求める計算式

比重値を求める計算式は次の通りです。

●比重値=質量÷体積

質量と重量は厳密に一致するため、比重値を知りたい物体の「重さ」と「体積」を計測しましょう。

step.1 用意するもの

「step.1 用意するもの」のイメージ画像

家庭で行う比重検査で必要なものは次の6つです。

・重量計(なるべく小数点以下まで求められるもの)
・プラスチック容器(中身が見える透明なタイプがやりやすい)
・クリップ数個(針金を曲げたシンプルなタイプのもの)
・電卓
・ペンなどの筆記用具
・メモ用紙

 

電子比重計は写真の通り、上記6つの機能が全て備わっています。

step.2 【重量】金製品の重さを計る

「step.2 【重量】金製品の重さを計る」のイメージ画像

必要なものを揃えたら、比重を調べたい物体の重さを重量計で測定しましょう。

 

この「喜平ブレスレット」の重さは「50.25g」です

step.3 容器に水をいれ重量計にのせる

「step.3 容器に水をいれ重量計にのせる」のイメージ画像

次に、プラスチック容器に水を注ぎましょう。余裕を持って金製品を入れられる程度の量で十分です。水の入った容器を重量計にのせたら、その状態でゼロにリセットします。

 

電子比重計も、ご覧のように中の容器に水が張られた状態です。

step.4 【体積】金製品を吊るして水の中に入れる

「step.4 【体積】金製品を吊るして水の中に入れる」のイメージ画像

次はいよいよ体積を測ります。家庭では、釣り針のように広げたクリップに引っかけて吊るすといいでしょう。このときに重要なのは、物体をすっぽりと水に沈めることと、吊るすのに使うクリップの部分はなるべく水中に入れないことです。

 

また、吊るしたものが容器の側面や底面に触れないようにします。水面ぎりぎりの位置に沈めるイメージです。透明なプラスチック容器がおすすめなのは、このときに横から確認できるからです。

はかりに数値が表示されたらメモに控えておきます。

ここで計測した重量(g)はそのまま体積(㎤)に当てはめることができます。

 

電子比重計の場合は、空中重量50.25gから水中重量46.91gを引いたものが体積になります。

 

つまりこの「喜平ブレスレット」の体積は「3.34㎤」です。

step.5 重量を体積で割って比重値を求める

「step.5 重量を体積で割って比重値を求める」のイメージ画像

計測した数値を計算式に当てはめます。

比重値=重量50.25÷体積3.34=15.04

 

すでにご紹介した一覧と照らし合わせるとK18の範囲内に収まっているため、この「喜平ブレスレット」に使われているのはK18(18金)だと分かりました。

比重検査の注意点

比重検査はかなり有効な手法ではありますが、万能というわけではありません。

 

たとえば中ががらんどうの空洞になっている形状のものや宝石などがあしらわれているものは、体積を正しく測ることができないため、正確な比重を導き出すのはほぼ不可能です。また、金に近い比重を持つタングステンを使っている場合も、区別をつけられません。

比重検査の以外の検査方法

金の純度や真贋を知りたいときに使える、比重検査以外のテクニックをご紹介します。

刻印をチェックする

冒頭でお話したようにジュエリーやインゴットの多くには、「K24」「K18」などの品位をあらわす刻印があります。正規に流通しているものなら、ほとんどの場合この刻印で判別可能です。

 

ただし、中には刻印がないものや、刻印の純度を偽った商品、メッキ製品でありながらメッキの表記がないニセモノが存在します。ネットオークションやフリマアプリなど、正規ルートではない取引で入手した中古品などには十分注意しましょう。

磁石を近づける

金は磁石に反応しません。

 

もし磁石に吸いつく場合、鉄などにメッキされたイミテーションである可能性が高いでしょう。ただ、他にも銀など磁石に反応しない金属はありますので、磁石にくっつかないからといって金と断定するのは危険です。あくまでも判断基準のひとつとしてお考え下さい。

純度が明らかな金製品と値段などを比較する

「純度が明らかな金製品と値段などを比較する」のイメージ画像

すでに純度が分かっているものと価格や重み、色味を比較するやり方です。

 

正規のオンラインショップなどで売られている金製品の価格と比べて、純度は同じなのに価格があまりに安い場合は慎重に検討した方が良いでしょう。

 

また純度の高い金は小さいものでもずっしりとした重みがあり、濃い山吹色をしています。純度が低くなるにつれ軽くなり、色味も薄れて黄色っぽくなっていくため、比較することである程度は目安をつけられます。

まとめ

金の純度を知るための比重検査とはどんなものなのかをご紹介しました。

 

買取エージェントではご紹介した通り電子比重計を使用し、誤差の少ない検査を行っております。製品の中に空洞があるなど、お品物によっては一旦お預かりの上、専門の業者にて検査を行う場合もございます。

 

純度が不明な金製品でも弊社でしっかりと査定させて頂きますので、お気軽にご相談くださいませ。

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