時計界の歴史について。高級時計ブランドの歴史と名作モデルもご紹介!

作成日:2020年05月01日
最終更新日:2021年03月16日

時計

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時刻や時間を教えてくれる時計は、私たちの社会生活になくてはならない身近な道具の1つ。ですが、時間を知るということは決して簡単なことではありません。人類と時のかかわりどのように始まり、時計はどのように発展していったのでしょう。そこで今回は、時計の歴史について分かりやすくまとめてみました。

時計の起源や歴史【時系列のまとめ】

今や生活の必需品となった時計ですが、その時計は歴史を辿ると非常に奥深いものがあります。
時計が誕生する以前の起源から、今日に至るまでの歴史を時系列で振り返ってみましょう。

紀元前4000~5000年|エジプトで日時計が使われる

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時について知ろうという試みは、人類が古代文明を開いたころからすでに始まっていました。社会が高度になればなるほど、人々の間で時を共有することは重要となっていったのです。
人類最古の時計は、紀元前4000~5000年ごろのエジプトで使われた日時計であったといわれています。主に今日の西洋世界でみられるオベリスクも、もともとは日時計としてエジプトで建てられたものと考えられています。
日時計は、棒と太陽が照らしてできた影を使って時刻をはかる非常に原始的なものです。
ただし、日時計は太陽が出ているときにしか使えず、曇りや雨の日、あるいは夜間には役に立ちません。そこで、人類は長い時間をかけて工夫を重ね、水や火(燃焼)などさまざまなものを利用し、時を知ることに精力を傾けていったのです。

600年~|燃焼時計の誕生

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日常の空間においては、「燃焼」も時間を計る手段として用いられました。条件が一定であればものが燃えるスピードも同じということから、暮らしのなかで手軽に利用できる「燃焼時計」が広まっていったのです。現代では火を使って何かを燃やすという行為が減りましたが、ガスも電気もない昔は火が日常にとても近しい存在でした。
燃焼時計の代表的なものとして、ランプの油入れやろうそくに目盛りを振ったものが挙げられます。
9世紀のイギリス・ウェセックス王国のアルフレッド大王は、ろうそく時計を使って1日をきっちり時間ごとに区切り、それぞれ政務や勉学、休息および睡眠に割り当てていました。
東洋では、お香を使った香時計というものが古くから存在していました。奈良東大寺の正倉院には、中国から伝来した香時計が収蔵されているそうです。
今日でも、日本では禅を行う時間の基準としてお線香が使われています。線香1本が燃え尽きるまでの時間を「1炷(ちゅう)」と呼び、座禅1回分の単位とされています。1炷は45分程度といわれていますが、もちろん条件にもよるので一定ではありません。

1090年|中国で大型の水時計が作られる

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出典元:https://museum.seiko.co.jp/

夜間や太陽が出ていないときでも使える時計として発明されたのが、水時計です。できるだけ一定の速さで水が流れ落ちるよう器の形を工夫し、目盛りを設けて水面の高さから時間を読み取っていました。
水時計は、東洋では「漏刻(ろうこく)」とも呼ばれ、日本でも飛鳥時代にはすでに伝わっていました。漏刻については『日本書紀』などに記述があり、奈良県明日香村にある飛鳥水落遺跡(あすかみずおち遺跡)がその跡とされています。この漏刻は、流れ出る水量が変化しないよう、4つの漏壺(ろうこ)という水槽を重ねるなど大がかりなものでした。
東洋文明の中心であった中国では、さらに技術が発展し、1092年には高さ10m以上もの「水運儀象台(すいうんぎしょうだい)」が製作されました。これは、水時計に天体観測装置を搭載したもので、世界初の天文時計といわれています。現存はしていませんが、図面をもとに復元されたものが、長野県の下諏訪町に展示されています。

飛鳥時代(592~710年)|日本最古の時計の記録

日本最古の時計の記録は、飛鳥時代の漏刻です。時刻の把握は当時から重要な公務とみなされていたとみられ、続く奈良時代には漏刻博士という役職も設けられていました。漏刻は定期的に水を補充しなければならず、その管理には多くの人員と労力を要したと考えられています。
やがて政治の担い手が貴族から武士へと移り、各地で戦の発生する世の中となると、設置式で手間のかかる漏刻は衰退していきました。代わって、1日を干支の12支で割った「十二時辰(じゅうにじしん)」が一般的となります。
十二時辰では、日の出を卯の正刻、日没を酉の正刻として計算します。そのため、昼と夜の長さの違いから1刻が24時間÷12=2時間とはならず、また季節によっても変動が生じる不定時法でした。西洋で1日を24等分した定時法が取り入れられたのちも、日本では江戸時代が終わるまで十二時辰が採用されていました。
また、十二時辰では1刻として4分割し、1つから4つまでさらに30分単位に分けられます。いわゆる「草木も眠る丑三つ時」とは、丑の刻が始まる午前1時から数えて30分単位の3つ目、つまりおよそ午前2時から2時半の間ということになります。

1400年代半ば~|砂時計の誕生

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現代でも広く普及しているアナログ時計の1つに、砂時計があります。現代ではお洒落なインテリアとして見かけますよね。
砂時計はいつごろどこで発明されたのかは定かではありませんが、大航海時代の訪れにより、揺れが多くコンディションの安定しない船の上でも使える時計として重宝されるようになりました。1519年に世界一周を目指して旅立ったマゼランは、18個の砂時計を船に積み込んだと記録されています。
身近にありふれた材料を使った砂時計は、やがて人々の日常にも活躍の場を広げます。とくに静かで短い時間を区切るのにも便利なことから、教会のイベントや各々の仕事場などで使われるようになりました。庶民の間で比較的古くから普及していたことから、砂時計はパソコンの待ち時間アイコンなど、今でも時間を表すシンボルとして親しまれています。

1906年|世界初の腕時計「サントス」

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現在多くの時計ブランドがたくさんの時計を輩出していますが、世界で初めての腕に巻いて使う紳士用腕時計が生まれたのが1906年の事です。そしてその腕時計は、あの高級ブランド・カルティエの人気シリーズ「サントス」の第一号のことです。この当時から本格的に腕時計が作られ始めました。

サントスは冒険家であったアルベルト・サントス=ドゥモンが飛行機の操縦をしている際にわざわざポケットから懐中時計を出して時間をみる事が面倒だと言う事で、そういった手間がかからない時計製作をカルティエの創業者ルイ・カルティエに要望した事から誕生しました。

懐中時計は丸いケースがほとんですが、こちらのサントスは四角形のケース形状をしております。

カルティエと言えばジュエリーブランドというイメージがあると思いますが、実は時計の歴史もとても長いです。サントスシリーズ現在カルティエをの人気シリーズで、メンズ、レディース、またサントスシリーズでもサントスドゥモン、サントスドゥモワゼル、サントス100等多くのバリエーションがあります。

1927年~1945年|ロレックスの三大発明

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時計の歴史や進化において、ロレックスがもたらした功績は大きいでしょう。数々の発明によってロレックス社の名は世界に広まりました。
それはロレックスの三大発明である、オイスターケースデイトジャスト機構パーペチュアル機構です。

まず1926年、ケースが完全密閉された防水性と防塵性が高い腕時計「オイスター」を発表。
そして1931年、世界初の自動巻メカニズム・パーぺチュアルローターを開発し、今日の腕時計の礎を築きました。
次に1945年、時計はそれまで時刻を知ると言う目的でしたが「デイトジャスト機構」によって腕時計に日付表示が可能になり、また自動で日付が切り替わるようになりました。
日付表示機能がついた時計を一度はつけた事がある方ならその便利さがきっとわかりますよね。

1930年|世界初の耐磁性時計

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出典元:https://www.tissotwatches.com/

今でこそ耐磁性と言う機能は注目されていますが、実は世界で初めて耐磁性時計が発表されたのは1930年ととても前なのです。こちらを手がけたのはスイス創業の時計ブランドの「ティソ」で”アンチマグネティーク”と言うモデルです。

当時は今とは周りの環境が大きく違いまださほど耐磁性機能の時計の需要がなかったと言われておりますが、主に医者など特殊な環境で働く方には必要とされていました。
時計にも弱点がありますがそれが水と磁気です。時計は機械を使っており水分が内部に入ると金属が腐食しています。腐食をすると時計を正常に使う事が出来なくなりますが、水没は目で見て判断する事が出来ます。目で見て判断できないのが磁気を帯びてしまう『磁気帯び』と言う故障です。携帯電話やパソコンなどとても身近になった現代こそ、この磁気帯びには気をつけたいです。ティソだけではなくロレックスなども耐磁性機能の時計を発表しています。

1969年|セイコーがクオーツ式腕時計「アストロン」を発表

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世界の腕時計はそれまで機械式時計が主流でしたが、1969年にセイコーが世界で初めてクオーツ式腕時計「アストロン」を発表しました。

現代の時計の90%以上はクオーツ式ですが、当時クオーツを腕時計に実装するというのは時計メーカーには衝撃的な出来事だったのです。
セイコーは時計業界に深く関わっており、セイコーのクオーツ式タイプの時計の開発により時計業界の構図は大きく変わり、倒産してしまう会社もあったほど。
時計の歴史上ではクオーツショックとも言われています。

クオーツタイプは数年に一度電池交換をするだけで時間調整が不要と言うメンテナンス性の良さ、そして時間を正確に刻むと言う正確さは他には真似ができません。
セイコーは2012年に衛星からの電波をキャッチして使用するGPSソーラーウォッチを開発。
こちらのモデル名もアストロンと名付けられ、またセイコーが時計業界の歴史にその名を残しました。ソーラーウォッチは現在様々なブランドが注目しているジャンルの時計で電池交換が不要で、なおかつ時刻調整も不要と言う近未来ウォッチとして今まさにそのシェアを拡大中です。

現代の最も正確な時計とは

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現在において、最も正確に時を刻めるのが原子時計です。原子や分子がそれぞれ種類ごとにもつ周波数を測定するもので、1949年に初めて製造されました。当初のものはクオーツより精度が劣っていましたが、今日では世界標準時(UTC)も原子時計を基準に定められています。
また、「秒」の単位の基準となっているのも原子時計です。国際度量衡総会1秒は「セシウム133原子の基底状態の2つの超微細準位間の遷移に対応する放射の9,192,631,770周期の継続時間」と定義され、その誤差は実に数十万年に1秒といわれています。

次の時計の発展は「光格子時計」

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原子時計の精度はすでに気の遠くなるような桁数ですが、これをさらに超える性能の時計の研究が日本で進められています。東京大学の研究チームが開発した「光格子時計」と呼ばれるもので、誤差はなんと「300億年に1秒」というから驚きです。宇宙の年齢が138億年前とされているため、宇宙と同時に誕生したとしても、これまで0.46秒ほどしかずれていないということになるのです。
この光格子時計が実用化されれば、将来的に1秒の定義の基準はこちらに移るといわれています。また、これまで地球上では不可能だった一般相対性理論による時間の進み方の差異を、実際に捉えることができるようになると期待されています。

世界三大時計ブランドの歴史

時計の歴史を語る上で欠かせない存在があります。それが「世界三大時計ブランド」と呼ばれる3つのブランド、

 

・パテック フィリップ

・ヴァシュロン・コンスタンタン

・オーデマ ピゲ

 

です。これらのブランドは、どれも非常に長い歴史を持ち、それぞれが独自の魅力を有しているのです。それぞれの歴史や魅力を、ざっくりと紹介していきます。

世界最高の腕時計「パテック フィリップ」

「世界最高の腕時計「パテック フィリップ」」のイメージ画像

 

画像引用 パテック・フィリップ公式HP

 

高級時計ブランドの中でも、最高と称されるのがパテック フィリップです。

 

1839年に創業したスイスの時計メーカーで、高い技術力とデザイン性が評価されています。世界の時計の進歩を支えてきたブランドでもあり、常に多くのファンを獲得してきました。

 

パテックフィリップの時計は、実用品であり芸術品です。細部にまでこだわって作られた時計は、どれも高貴な雰囲気をまとっているもの。パテックフィリップならではの優美さに、魅了される方も少なくありません。

もっとも古い歴史を持つ「ヴァシュロン・コンスタンタン」

「もっとも古い歴史を持つ「ヴァシュロン・コンスタンタン」」のイメージ画像

 

画像引用 ヴァシュロン・コンスタンタン公式HP

 

数ある時計ブランドの中でも、もっとも古い歴史を持つのがヴァシュロン・コンスタンタンです。1755年、スイスのジュネーヴにて創業しました。

 

ヴァシュロン・コンスタンタンの強みは、非常に高い技術力です。複雑な機構を持つ画期的な機械式時計を、これまでに数多く世に投じてきました。

 

歴史と伝統を感じさせるクラシカルな雰囲気の中に光る、ヴァシュロン・コンスタンタンらしい華やかさも魅力の一つとなっています。

 

長い歴史を持つブランドだからこそ、アンティーク時計も高い人気を有しています。

革新を生み出してきた「オーデマ ピゲ」

「革新を生み出してきた「オーデマ ピゲ」」のイメージ画像

 

画像引用 オーデマピゲ公式HP

 

オーデマ ピゲは、1875年創業のスイスの時計ブランドです。家族経営を行うオーデマ ピゲがコンセプトにしているのが、「伝統と革新の調和」。このコンセプトのとおり、過去には数々の革新をもたらしてきました。

 

中でも多くのファンを獲得したのが、スポーツウォッチ「ロイヤルオーク」です。ステンレススティールを用いた世界初の腕時計で、現代においても根強い人気を誇ります。

 

世界三大時計ブランドは、それぞれが独自の路線で長い歴史を築き上げてきました。また現代においても決して廃ることがない、独自の魅力を有しています。これこそが絶大な人気を誇る理由なのでしょう。

スイスの時計の歴史と人気モデル紹介

世界三大時計ブランドは全て、スイスで誕生しました。

 

腕時計の聖地として名高いスイスの時計の歴史を紐解いてみると、これら以外にも数多くの人気ブランド・アイテムが生まれていることがわかります。

 

ここでは、スイスにおける時計の歴史の流れを変えた人気ブランド・アイテムとその魅力に迫ります。

コスモグラフ デイトナ/ロレックス

「コスモグラフ デイトナ/ロレックス」のイメージ画像

ロレックスがスイスで創業したのは1905年のこと。スイスの時計ブランドの歴史の中では後発組と言っても過言ではありません。

 

しかしロレックスは、デザイン性と共に堅牢性や実用性を深く追求することによって、他ブランドにはない独自の魅力を手に入れました。

 

世界的にも圧倒的な人気を誇るロレックスですが、その代名詞とも呼べるのが、「コスモグラフ デイトナ」です。

 

レースサーキットのために開発されたクロノグラフで、自社開発の機械式自動巻クロノグラフムーブメント、キャリバー 4130を搭載。信頼度の高さとデザイン性で人気を集めています。

 

最新作はプレミア化しており、市場では高値で取引されています。人気の高さゆえに、なかなか購入できないことでも知られています。

スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ/オメガ

「スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ/オメガ」のイメージ画像

ロレックスと並ぶ人気時計ブランドといえば、オメガです。こちらは1848年に創業しています。

 

オメガのアイコンウォッチといえば、「スピードマスター プロフェッショナル ムーンウォッチ」です。NASAに正式採用された時計であり、月面着陸の際に使われていたエピソードを基に、ムーンウォッチと呼ばれるようになりました。

 

現在も当時のデザインを大切に受け継ぎ、また同じ機構のキャリバー1861を搭載しています。優れたデザイン・機能はもちろんのこと、人間と宇宙のロマンを感じさせてくれる逸品です。

カレラ/タグ・ホイヤー

「カレラ/タグ・ホイヤー」のイメージ画像

1860年、同じくスイスで誕生した時計メーカーがタグ・ホイヤーです。

 

1882年にクロノグラフの特許を取得するなど、時計とスポーツの世界で輝かしい歴史を残してきたブランドでもあります。

 

そんなタグ・ホイヤーで人気の時計といえば、カレラです。モーターレーシングと共に長く愛されてきた時計で、多くのラインナップが誕生しています。

 

スポーツウォッチらしいクールな時計もあれば、よりシンプルでオーソドックスなタイプもあり、好みのカレラを選択できるという魅力があります。

まとめ

普段なにげなく目にしている時計ですが、人類はこれまで時刻を正確に測るということに多くの労力を費やしてきました。そして、いまや時計は人々の生活の枠を軽々と飛び越え、宇宙単位での減少を捉える域に達しようとしています。時計の歴史は、人類の社会や技術の発展のヒストリーであるともいえるでしょう。

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