ロレックス売却後の税金や確定申告について

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所持している純金を売却した場合、一定の利益があると申告納税が必要というのは有名な話です。純金やダイヤモンドのように高額で取引されるもののひとつに、「ロレックス」(ROLEX)を始めとする高級腕時計があります。ここではロレックスを売却して利益を得たときに、税金がかかるかどうかを解説します。

ロレックスを売却しても税金はかからない

結論からいえば、ロレックスの時計を売却して利益を得ても、税金を払う義務は発生しません。「使わないロレックスを手放したいが、税金がかかるなら売りたくない」「課税されるとなると、年度末の確定申告がめんどう」と思っている人もいるかもしれませんが、まったくの杞憂です。

高額であろうとなかろうと、基本的に腕時計は毎日身に着けて時間を確認したり計ったりするために使うものです。そのため実際に使っている・いないに関わらず、「生活用動産」というものとして扱われます。生活用動産を譲渡した場合、所得税の課税対象とはなりません。

生活用動産について

生活用動産とは日常の暮らしに必要な物品のことで、ロレックスを始めとする時計も含まれます。国税庁のWebサイトでは、生活用動産の定義について「家具、じゅう器、通勤用の自動車、衣服など」という表記があります。じゅう器というと、店舗のショーウィンドウや陳列棚などを指すというイメージを持つ人も多いと思いますが、実際には日常生活で使用する器具全般のことです。生活用動産を譲渡した場合、どれだけ高額で売れたとしても税金はかかりません。

一方で国税庁のWebサイトには、生活用動産の譲渡に関する課税について「ただし、貴金属や宝石、書画、骨とうなどで、1個又は1組の価額が30万円を超えるものの譲渡による所得は除きます」という表記もあります。つまり、純金やプラチナなどの貴金属、有名な絵画や陶磁器といった価値の高い美術品を30万円以上で売却した場合は、税金がかかるということです。

ロレックスは中古であっても大変高額で取引されるアイテムで、売却額が数十万となることも珍しくありません。この一文が気になって、買取に出すのを躊躇ってしまう人もいることでしょう。

ただ、こちらも心配する心配無用です。ロレックスは、国税庁が示す「貴金属や宝石」さらに「骨とう」には当てはまらないからです。確かに高額なものではありますが、あくまでも日常使いするアイテムであり、美術品やジュエリーとは異なります。

高く売れても大丈夫!確定申告をする必要もない

ロレックスの時計は、プレミアが付いたなどの理由により、ごくたまにですが買ったときよりも高い値で売れることがあります。この場合、売り払ったことで利益が出てしまうことになります。しかし、仮に利益が出たとしても、そこに税金がかかることはありませんので、安心してください。ロレックスを手放したときに得たお金については、税金面の心配する必要はありませんので、できるだけ高値で買い取ってもらったほうがお得です。

税金がかかるケース1.時計の転売が仕事となっている

一方で、ロレックスを売ったことで税金がかかる事例もあります。代表的なのは、ネットオークションやリユースアイテムを扱う店舗などでロレックスを定期的に仕入れ、それを転売して利益を出し、仕事としている場合です。このように継続して売買を続けていると事業とみなされ、ロレックスを売って得た収入は当然のことながら事業所得となり、税金がかかってきます。



中には「転売をしているが、事業者としての届け出は出していない」「転売はあくまでもお小遣い稼ぎの副業なので本業とは違う」などという理由から、税金はかからないと考えている人もいるかもしれません。しかし、こういった事例は「個人としての売買・譲渡とはいえない」とされてしまう可能性が高いでしょう。つまり「生活用動産を売っても税金がかからないから、それを利用してお得に生計を立てよう」という考えは成り立たないということです。

税金がかかるケース2.金無垢などのラグジュアリーモデル

次に、ロレックスが貴金属や宝石、骨とうに当てはまるケースです。生活用動産のうち、これらのものが30万円以上で売れた場合は課税される、という決まりはすでにご紹介しました。つまり日常的に使う時計であっても、資産価値のある純金がふんだんに使われているものや、高価な宝石が数多くはめ込まれているようなものは、貴金属や宝石に該当するとみなされてしまい、税金を支払わなくてはならない可能性があります。また、古さに価値があるようなクラシックモデルであれば「骨とう」に分類されることもあります。



ロレックスは質実剛健な設計で実用性が高いことで知られていますが、中には高額なラグジュアリースタイルのアイテムも存在します。こういったモデルを売却する際は注意しておきましょう。

上記のケースは確定申告が必要

ロレックスを定期的に売買しているケースや、「貴金属・宝石・骨とう」に分類されるモデルを売った場合は確定申告が必要になります。「事業所得」「譲渡所得」に当たりますので、取引に関する書類や領収書は捨てずに保管しておきましょう。

確定申告が行える期間は毎年3月ごろです。期間については国税庁のWebサイトで発表されますのでチェックしておきましょう。確定申告の際に必要な「確定申告書」は全国の税務署に備え付けられている他、国税庁のWebサイトからダウンロードすることもできます。手書きで作成できる他、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で作成したものを、プリントアウトして郵送することもできます。また2021年からはマイナンバーカードとスマートフォンを使ったe-Tax送信も可能になりました。

確定申告の期間中には、税務署を始め、各地で確定申告の相談会が実施されています。不安なことや不明点がある場合は問い合わせておきましょう。

まとめ:税金がかからないので高値買取を目指そう

ロレックスを売って得た利益には、基本的に税金がかかりません。例え100万円以上という高額で売れたとしても、買ったときよりも高額で売れたとしても、課税対象とはならないのです。ですから、できるだけ高額で買取してもらったほうがお得です。


ただ、どんな売り方をしても非課税だというわけではなく、長期間に渡り継続して転売している場合や、貴金属や骨とう品とみなされるモデルを売却する際には注意が必要です。税金のことで配なときは、最寄りの税務署や税理士に相談してみましょう。

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