ロレックスのオーバーホールについて。詳細や具体的な費用について詳しく解説

作成日:2020年06月24日
最終更新日:2021年06月15日

ロレックス

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ロレックスは、そのデザイン性や精密さで、機械式時計ファンの心をつかんで離さないブランドです。

 

とはいえ、いくらタフなロレックスであっても、定期的なオーバーホールは重要です。

オーバーホールしているかどうかで、手持ちのロレックスの価値が決まると言っても言い過ぎではありません。

 

今回は、オーバーホールとは何か、ロレックス腕時計をオーバーホールに出すときの注意点を幅広くご説明します。

「オーバーホールについて知らなかったばかりにロレックスの価値を落としてしまった」という失敗を防ぐために、最後までお付き合いください。

機械式腕時計のオーバーホールとは

オーバーホールとは、時計内部の部品すべてをバラバラにして洗浄し、再度組み上げる大掛かりなメンテナンスのことで、修理とは違います。車で言うと

車検の事で定期的にオーバーホールをすることによって半永久的に使い続ける事が可能でロレックスに限らず、機械式時計にはオーバーホールは欠かせません。

 

機械式腕時計は、巻き上げたゼンマイがいくつもの歯車に動力を伝え、針を動かす精密なものです。

この点を抑えつつ、次の4つの項目からオーバーホールの重要性を理解しましょう。

潤滑油劣化や油切れを解消

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機械式腕時計オーバーホールの重要なポイントの一つ目は、劣化した潤滑油を入れ替えたり、油切れを解消したりすることです。

機械式時計は、多くの部品がしっかりかみ合うことが重要で、スムーズな動作には潤滑油が欠かせません。ですが、長年、毎日のように使う機械式時計は、潤滑油が劣化したり、枯渇したりしています。

汚れた潤滑油や油切れは、ゼンマイや歯車に負荷をかけ、動きを狂わせてしまいます。スムーズな動きを維持するために、潤滑油を入れ替えることが大事です。

部品の摩耗をチェック、必要に応じて交換

「部品の摩耗をチェック、必要に応じて交換」のイメージ画像

機械式時計のオーバーホールのポイントの二つ目は、各種部品の摩耗状態をチェックして、必要ならば交換することです。

 

機械式時計の駆動部分は、基本的に「香箱車(ゼンマイが入っている円形の箱)」「二番車」「三番車」「四番車」と、それぞれをつなぐ「小さな歯車」とでできています。

さらにいうなら、機械式腕時計は、最低でも100の部品で成り立っています。いずれも金属ですので、使えば使うほどこすれあって摩耗してしまうのです。

 

オーバーホールでは、歯車などの細かな部品もすべて洗浄して摩耗状況を確認します。摩耗が激しい部品が確認できれば交換をします。

潤滑油内の金属粉を取り除く

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機械式時計オーバーホールの三つ目のポイントは、潤滑油の中の金属粉を取り除くことです。

 

上でもご説明したとおり、潤滑油が切れたり、歯車が摩耗したりしてしまうと、各種部品に大きな負荷がかかり、金属粉が大量に発生してしまいます。

その金属粉が潤滑油を汚し、さらに部品を傷めてしまうことにつながりますのでオーバーホールでは全部品をバラバラにしてすべてを洗浄します。

金属粉を取り除いて再度組み立て、潤滑油を注入することで、高い機能性を取り戻すのです。

部品歪みを修正して正常な動きに

オーバーホールの四つ目のポイントは、部品の歪みを修正し、正しい動きを取り戻すことです。

機械式時計はとても緻密な部品で構成されていますので、ぶつけるなどのショックにより部品が歪んでしまうことがあります。

たとえば、歯車から時針/分針につながる軸が歪んだりズレたりすれば、正しく時刻を表示できなくなります。

また、リューズ(時刻を合わせたりゼンマイを巻くつまみ)とゼンマイをつなぐ香箱真が歪んでいれば、ゼンマイを正しく巻くことができなくなってしまいます。

このような歪みも、オーバーホールのときに発見できます。もしも部品の歪みがあるなら、それを正すことも、オーバーホールが必要な理由です。

ロレックスをオーバーホールに出すときに必要な物

「ロレックスをオーバーホールに出すときに必要な物」のイメージ画像

ロレックスを正規販売店にオーバーホールに出すとき、必要な物は次のとおりです。

 

・保証書(もしくは国際保証書)

ただし、保証書は必須ではありません。

 

というのも、オーバーホールは保証期間内の故障修理ではなく、メンテナンスだからです。

また、保証書にはオーナーの名前が書かれるものですが、「親から受け継いだ」「中古品として購入した」という場合、名義書き換えはしてもらえません。

よって、保証書は「自信を持ってオーバーホールに出すのに役に立つ」という程度で、それほど重要な意味は持ちません。

ロレックスをオーバーホールするときの値段・料金

「ロレックスをオーバーホールするときの値段・料金」のイメージ画像

ロレックスをオーバーホールに出したときの値段や料金も気になりますね。

ここでは、オーバーホールを日本ロレックスに依頼した場合の値段・料金とそれに関連する費用についてご説明します。

実際に行ったオーバーホールの事例 

ここでは、ロレックスにオーバーホールを依頼したときの費用感覚をお伝えするため、事例を挙げます。

4パターンのケースから、オーバーホールにいくら位かかるのか学んでいきましょう。

ただし、時計の状態によって交換部品の増減がありますので、あくまで目安として見てください。

なお、いずれも税抜きですので、その点も注意してください。

デイトジャスト レディスの場合

「 デイトジャスト レディスの場合」のイメージ画像

1つ目の事例はレディースサイズのデイトジャスト69178の場合です。

イエローゴールドと言う事もあり部品一つ一つが高価になりますのでステンレスの場合はもう少し費用は安くなる可能性が高いです。

 

今回の費用事例は、10万6,000円です。

内訳は次のとおりです。

・オーバーホール基本料金44,000円

・リューズの交換16,000円

・チューブの交換9,000円

・バネ棒交換14,000円

・針の交換12,000円

・日付板の交換6,000円

・その他内部部品の交換5,000円

 

この例では、バネ棒交換が意外に高くついていますがこれは、バネ棒がYG(イエローゴールド)だからです。

また、針や日付板も交換していますので、とても美しく、安心して使える状態にまでしっかりメンテナンスしています。

部品をどれくらい取り換えるかによって費用は変わってきますのでその辺はモデルやメーカーと相談しながら進めていくのがベストです。

デイトジャスト メンズの場合

「デイトジャスト メンズの場合」のイメージ画像

2つ目の事例はメンズサイズのデイトジャスト16233です。

ここでご紹介する費用事例は、10万8,000円と約11万円オーバーホールにかかっています。

 

デイトジャスト16233はイエローゴールドとステンレスのコンビデイトジャストで流通数も多く、THEロレックスと言えるほどロレックスを象徴するデザインでもあります。

 

オーバーホールの内訳は次のとおりです。

・オーバーホール基本料金44,000円

・リューズの交換16,000円

・チューブの交換3,500円

・クラスプバネ棒交換500円

・フラッシュフィット(時計本体とベルトを接続するパーツ)交換26,000円

・バネ棒の交換1,000円

・針の交換12,000円

・その他内部部品の交換5,000円

 

この例でもまた、オーバーホールそのものの費用は比較的安いのですが、フラッシュフィットの交換で値段が大きく跳ね上がっています。

長年使っていると、フラッシュフィットの一部が欠落したり、変形なども使い方によっては発生します。金を使っている分どうしても費用は上がってしまうのが現状です。

デイトジャスト ボーイズの場合

「デイトジャスト ボーイズの場合」のイメージ画像

3つ目の事例はボーイズサイズのオイスターパーペチュアルデイトジャストで型番6827/8です。

こちらはオーバーホールするのに費用が11万4,400円と約12万円かかっています。

 

内訳は次のとおりです。

・オーバーホール基本料金80,000円

・リューズの交換13,000円

・バネ棒の交換11,400円

・その他内部部品の交換10,000円

 

6827/8はアンティークの部類に入ってくるモデルでこちらは約40年前に製造されているモデルでした。

アンティークの場合はどうしても部品が高価になってきますが非常に良い状態でロレックスに持ち込まれたようで、オーバーホール基本料金に加え、リューズやバネ棒など、基本的な部品交換や修理で済んでいます。

GMTマスターの場合

「GMTマスターの場合」のイメージ画像

最後に紹介するのはGMTマスター1675の場合です。

デイトナを除くスポーツモデルのオーバーホール自体の目安は40,000~50,000ですが

取り換えが必要な部品によって大きく変わってきます。

 

GMTマスター1675の事例

 

・オーバーホール基本料金47,000円

・クリスタル(ガラス)の交換5,000円

・リューズの交換9,000円

・チューブ(リューズを受け入れる本体側の防水機構)の交換3,500円

・スクラプ(ベルトの留め具)バネ棒交換500円

・バネ棒の交換1,000円

・針の交換15,000円

・文字板の交換39,000円

・日付板の交換6,000円

・その他内部部品の交換5,000円

と合計で約14万かかっている事例があります。こちらはアンティークのモデルと言う事もあり文字盤の交換が含まれていますのでサブマリーナやエクスプローラーなど3針のスポーツモデルであれば~10万がオーバーホールの目安です。

オーバーホール基本料金は5~8万円程度

日本ロレックスにオーバーホール依頼したときの基本料金は、5~8万円ほどですので高級時計の中では高い方では決して高くなく驚くような値段・料金ではありませんね。

ですが、これはあくまでも基本的な値段・料金ですので注意してください。

高級時計のオーバーホールとなると最低でも10万以上かかるブランドも多いのでそういった面でもロレックスは良心的と言えるのではないでしょうか。

 

追加で「修理をしておくべきところ」「部品を変えておくべきところ」が生じる

ロレックスにオーバーホールを依頼すると、追加の費用が生じることがあります。

ただし、それは特別なことではありません。

防水用のゴムパッキンは経年劣化しやすいものですし、使用するうちに小傷がついて曇ったようになったガラス、緩んできたバネ棒(ベルトと本体をつなぐ部品)も交換しましょう、と提案されるかもしれません。

 

長く良い状態で使うために、オーバーホールとともに修理・部品交換をすすめられるのもよくあることです。

オーバーホールをしないとどうなる

「オーバーホールをしないとどうなる」のイメージ画像

ロレックスだけでなく、他のメーカーであっても、機械式時計をオーバーホールしないと、正しく動かない/全く動かない状態になってしまい、時計そのものの価値を大きく落としてしまいます。

 

上の「機械式腕時計のオーバーホールとは」でもお伝えしたとおり、定期的にオーバーホールしないと、単に時計の動きが狂うだけでなく、内部がどんどん劣化/損傷していきます。

 

せっかくロレックスのオーナーになったのなら、その価値を維持したいと思いませんか?腕時計を丁寧に扱うだけでなく、定期的にオーバーホールするのも、機械式時計オーナーの気構えです。

 

ロレックスでオーバーホールすると価値が上がる

ロレックスの時計をオーバーホールするなら、日本ロレックスに依頼すると、価値が上がります。というのも、日本ロレックスでオーバーホールすると、「正規修理保証書」が付いてくるからです。

 

ロレックスの時計をメンテナンスし続けている職人が、丁寧にオーバーホールしてくれる安心感と、「正規修理保証書」があれば、何らかの理由で売りたくなったときに有利です。

ときに、本体そのものの値段に加え、オーバーホール代が加算されることもあるのです。

※アンティークモデルなどオーバーホールの際に当時の部品ではない物に変わる場合があります。当時の部品ではない物に変わると価値が下がってしまう場合がありますので注意が必要です。

ロレックスに依頼したときのオーバーホール期間

「ロレックスに依頼したときのオーバーホール期間」のイメージ画像

日本ロレックスにオーバーホールを依頼した場合、預かり期間はおおよそですが約1カ月です。もしも「1カ月も待てない」という場合、まちの時計屋さんにオーバーホールを依頼できます。

このときは、「1級時計修理技能士」のいるお店を探してお願いしましょう。

「1級時計修理技能士」とは、機械式時計に精通し、多くの腕時計を修理できる資格です。

 

ただし、どちらの場合も交換するべき部品が欠品の場合、取り寄せに時間がかかってしまいます。

 

お、一度まちの時計屋さんにオーバーホールを依頼してしまうと、その後日本ロレックスに修理やオーバーホールに出せなくなってしまう事もありますので気を付けましょう。

 

期間や費用、あなたの持っているロレックスが発売からどのくらい経っているかなど、総合的に考え、正しい判断をしてください。

ちなみに、まちの時計屋さんの中でも、ロレックスなどブランド時計の修理を主に手掛けているところでは、壊れた高級時計を買い付け、部品を確保していることもあります。

ロレックス時計のオーバーホールの頻度

日本ロレックスでは、「最低でも10年以内にオーバーホールを受けること」を推奨しています。

 

ただし、「モデルや使用状況により異なる」ともされているので、実際には5年程度が目安でしょう。

 

オーバーホールに出すタイミングは、「時間のズレが大きくなってきたら」で見分けてください。

ロレックスの新品の場合、1日の時刻の狂いはプラスマイナス10秒以内です。

これを大きく上回るようになったら、オーバーホールを検討するとよいでしょう。

ロレックスがオーバーホールを受け付けないケース

日本ロレックスにオーバーホールを依頼しようとしても、受け付けてもらえないことがあります。

それは、次の3つのうち、どれかに当てはまるときです。

コピー品

「コピー品」のイメージ画像

残念なことに手持ちのロレックスがコピー品だったとき、ロレックスはオーバーホールを受け付けません。

 

ロレックスの時計を正しく、良い状態で使うためのオーバーホールですから、本物のロレックスでないとき、日本ロレックスは依頼を受け付けてはくれません。

 

ロレックスの偽物の買取について詳しく知りたい方はこちら➡ロレックスの偽物は買取してもらえるの?見分けるポイントも紹介

純正でない部品が使われている時計

「純正でない部品が使われている時計」のイメージ画像

既にまちの時計屋さんにオーバーホールや修理を依頼し、純正でない部品を使用した時計も、日本ロレックスでは受け付けてくれません。

 

これは、上の「コピー品であった場合」と同じ理由で、自社製品とは呼べない状態になってしまった時計を、オーバーホールや修理する責任がなくなっているからです。

部品流通が少ないアンティークロレックス(オールドロレックス)

発売から35年以上経過した、いわゆる「アンティークロレックス(オールドロレックス)」は、日本ロレックスではオーバーホールや修理を受け付ける事ができない場合があります。

理由としては部品が供給されていないからです。

 

もしもアンティークロレックス(オールドロレックス)をオーバーホールや修理に出したいときは、高い技術を誇るまちの時計屋さんにお願いしましょう。

他の時計の部品を流用したり、部品そのものを作る技術を持っていたりすることがあります。

まとめ

今回は、ロレックスのオーバーホールにまつわる様々なことを解説しました。

 

機械式腕時計にとって、オーバーホールは欠かせないものです。

部品をすべて外して洗浄、再度組み立てるメンテナンスは、時計の機能維持にとって、とても重要なのです。

 

とはいえ、オーバーホールにかかる費用は決して安くはありません。

手持ちのロレックスをオーバーホールに出す頻度や、どこに依頼するかなど、総合的に検討しなければならないでしょう。

 

手持ちのロレックスをずっと愛用できるよう、今回の記事を役立ててください。

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