ロレックスに搭載されたデイト機能は、発表当時から話題を呼び多くのファンを生みました。現在においてもノンデイトよりもデイトモデルの方が、人気が高く価格の高騰が見られます。
しかしロレックスのデイト機能には、日付を変更してはいけない禁止時間があるのをご存知でしょうか。
「日付変更の禁止時間はいつ?」
「変更の方法は?」
「禁止時間に回してしまったらどうなる?」
この記事ではそんな疑問を持つ方に向けて、日付変更の禁止時間から、さらに日付変更の方法、禁止時間に回した際のトラブルまで紹介します。
目次
ロレックスの日付変更禁止時間とは
ロレックスの日付変更が禁止とされる時間帯と、なぜ変更してはいけない理由を解説していきます。
20〜4時はカレンダー操作禁止
機械式時計のほとんどが20:00〜4:00の間、カレンダー操作を禁止しています。モデルやメーカーによって違いがあるので注意しましょう。
また20:00〜4:00に日付変更が禁止されている理由は、日送り車とカレンダープレートの突起が近づいているタイミングだから。詳しい理由は後述しますが、日付が禁止されている時間に操作をすると、最悪の場合、動作しなくなってしまいます。
ロレックスの日付の合わせ方
ロレックスの日付の合わせ方にはポイントがあります。まず前提としてリューズを開く時には、引き出し式とねじ込み式のどちらかを確認することが必要です。
ほとんどのロレックスはねじ込み式が採用されています。そのため、無理に引っ張りリューズを取り出さないようにしましょう。
日付を合わせる際は、以下の手順通りに行ってください。
【1】固定されているリューズを反時計回りに回し開く
【2】リューズを30~40回程巻き上げる
【3】リューズを2段階の位置まで引っ張り、変更禁止時間を避けて調整
【4】リューズを1段階の位置に戻し、設定日の前日に設定
【5】リューズを2段階の位置まで引っ張り、日付けが変わるまで回す
【6】リューズを戻し、回らなくなるまで定位位置に戻す
日付変更をしてはいけないメカニズム
カレンダーの駆動構造に、禁止時間における日付変更がNGな理由があります。まずカレンダーは、1-31までの文字が記されたプレートが時計周りに回転して日付が変更される仕組みです。
プレートの内側には等間隔で出来た突起があり、日送り車という内部の歯車が引っかかることで日付けが変更されます。
このプレート突起と回転する日送り車は20:00〜4:00の間に嚙み合うので、もしこのタイミングで日付け変更を行ってしまうと、突起が破損する可能性があるのです。
なお、リューズの調整は28日や30日で月末を迎える月に、プレートが31日まで自動で進んでしまうのを補正するために行います。
禁止時間に操作してしまったらどうなる?
禁止時間に操作してしまうと日送り車の歯車が壊れたり、時間を記したプレートが破損したりしてしまいます。当然、カレンダー機能や時計自体が動かなくなることも考えられるでしょう。
もし誤って操作して不具合が出た場合、オーバーホールが必要です。ロレックスは保証期間を2〜5年で設定していますが、期間内でもリューズの誤った操作による修理は有料となるので、注意しましょう。
ロレックスで日付変更に禁止のない時計
ロレックスで日付変更に禁止のない時計もあるので、心配な方は購入を検討してみるのもひとつです。
- ●新型ムーブメント「Cal.3235」が搭載されたモデル
- ●ブライトリング ムーブメント「Cal.B01」を搭載したモデル
- ●短針が単独で動くモデル
新型ムーブメント「Cal.3235」が搭載されたモデル
クロナジー・エスケープメントと言われる脱進機を搭載した「Cal.3235」は、カレンダー禁止時間帯のない新世代のモデルです。
3200番台の新型ムーブメントは日付変更時間に禁止がないことから扱いやすく、今後も同様のモデルが増えると考えられます。
もちろん、ロレックス時計定番の耐久性と耐磁性も高く、実用性に富んだモデルです。
ブライトリング ムーブメント「Cal.B01」を搭載したモデル
完全自社開発のムーブメント 「Cal.B01」の搭載モデルも、カレンダーの日付禁止時間が設けられていない時計です。またカレンダー変更の禁止時間を失くしたのは、同ムーブメントが初となります。
日付調整がいつでも可能で、コラムホイールと70時間パワーリザーブを搭載。もちろんロレックス定番のオイスターケースを採用し、防水性も抜群です。コストパフォーマンスに優れたモデルです。
短針が単独で動くモデル
GMTマスターⅡやエクスプローラーⅡなどの短針が単独で動くモデルにも禁止時間がありません。
また、短針が単独で動くモデルは、時差のある場所において自動で時間調整をしてくれるなど実用性に富んでいます。
パイロットやアスリートなどのプロフェッショナルに人気のモデルなので、機能性を求めるのであればチェックしたいモデルです。