プラチナ1000とは?特徴や価値、失敗しないプラチナリングの選び方とは
プラチナジュエリーを探していると、「プラチナ900」や「Pt950」など後ろに数字が付いた表記を目にするでしょう。
中でも、一番数字の大きい「プラチナ1000」は気になるところ。
そこで今回は、プラチナ1000とはいったい何か、その意味や特徴、価値や選び方など詳しく解説します。
プラチナ(白金)1000とは?特徴や価値について
プラチナ(platinum)は金よりも希少な金属で、そのシックな銀白色の輝きは特に日本で結婚指輪などの素材として人気です。ですが、プラチナには純度によっていくつかの種類があり、その割合を千分率で表記します。
つまり、「プラチナ1000」とはプラチナ100%という意味です。元素記号からとって「Pt1000」とも表記され、「純プラチナ」や「ピーセン」とも呼ばれます。
以下、Pt950であればプラチナ含有率95%、Pt900なら90%といった具合になります。
プラチナは年間200トン弱ほどしか産出されず、金の年間産出量の15分の1程度しかありません。金よりも希少な貴金属ということです。
プラチナ1000(純プラチナ)の価格は、国際的な取引を通じて1gあたりのドル建てで決まります。その相場価格は日々変動するため、金と同じく投資対象として保有・運用する人も少なくありません。
厳密にはプラチナ1000(Pt1000)=プラチナ純度100%ではない
プラチナ1000は純プラチナと同義ですが、実際には理論的にプラチナ100%の金属塊を作ることはできません。
製錬の過程上、どうしても他の金属がごく微量ながら混ざってしまうのです。今日の技術では、純度99.9%以上というのが最高品位となります。
そのため、近年ではより正確を期して「プラチナ999(Pt999)」という表記を用いることが多くなってきています。とはいえ、プラチナ1000もプラチナ999もその意味するところは同じです。
Pt1000がジュエリーや結婚指輪に向かない理由
プラチナは希少で価値のある貴金属ですから、純度は高ければ高いほどよいと思うかもしれません。
ですが、結婚指輪などジュエリーに用いる場合、必ずしも純プラチナであるPt1000が適しているとはいえない面があります。
特に次の2つのポイントは、プラチナジュエリーを購入するうえで考慮に入れておくべきでしょう。
身につける程の強度がない
金属としてのプラチナには、金と並んでとても柔らかい性質を持ちます。
そのためジュエリーに用いるには、純粋なプラチナは変形したり傷が付いたりしやすいのが弱点です。
宝飾品加工用のプラチナは他の金属を混ぜて合金とするのが一般的ですが、その理由には身に着けたり装飾を施したりするのに十分な強度を持たせるという意味もあるのです。
例えばPt1000のリングやピアスでは、ダイヤモンドなど宝石をはめ込むためのツメを立てることもできません。
ネックレスにすれば、鎖の輪が日常生活の衝撃で潰れてしまう恐れがあります。
色が黒っぽい
プラチナジュエリーといえば、大人の雰囲気漂う銀白色の落ち着いた輝きが大きな魅力。
ですが、実は純粋なプラチナはやや黒みを帯びています。
ツヤもジュエリーとしては鈍いため、パラジウムやルテニウムといった白色系の金属を混ぜることによって、光沢を与えているのです。
似ているけど違う「ホワイトゴールド」それぞれの違い
プラチナのことを日本語では「白金」といいますが、これを英語の直訳した「ホワイトゴールド」製のジュエリーを目にすることもあるでしょう。
ただし、このホワイトゴールド(WG)はプラチナ(白金)とはまったく別物なので注意が必要です。
ホワイトゴールドは、金をメインとしてニッケルや銀、パラジウムなどを混ぜた合金で、プラチナは含まれていません。
単体でのホワイトゴールドは、プラチナと比べると金の黄色味が残っているので、さらにロジウムという金属でメッキ加工をして銀白色を出すことが多いです。
そのため、長年使用しているとメッキが剥がれ、中身の金色があらわとなる恐れがあります。また、割金となるニッケルはアレルギーの原因となりやすい金属でもあります。
世界一プラチナジュエリーを好む国
日本人は、実は世界でも群を抜いてプラチナ好きな国民です。
プラチナを初めてジュエリーに用いたのはアメリカのティファニーですが、欧米では結婚指輪などリング素材としてはプラチナよりもむしろホワイトゴールド、またはゴールドの方が人気となっています。
Pt1000はインゴットなど資産投資向けに購入する人が多い
Pt1000は純プラチナということから貴金属としての価値も高く、装飾品としても魅力的ではあります。ただ、これまで述べてきたようにアクセサリーとして加工するには難点も多く、ジュエリー素材としてメジャーとはいえません。
そのためインゴットやコインなど、純プラチナは現物資産として投資目的で売買されることの方が多い貴金属です。
一方で、日本では純粋な愛を誓う指輪として、あえて純プラチナを選ぶカップルもいます。
プラチナの特性や価値を把握したうえで、予算や希望に沿ったリングをお考えください。
他の人はこんな豆知識も見ています
-
【2023年版】ロレックスデイトナを定価で買う方法とは
デイトナはロレックスの代表的なモデルの1つであり、とても人気が高い商品であるため簡単には手に入らないことでも有名です。そんなデイトナを定価で購入するにはどうすればよいのでしょうか。 ここではデイトナを定価で購入する方法や、そもそも定価で購入しにくい理由とは何なのかを詳しく解説し、実際にデイトナを購...
-
エルメスのバーキンやケリーはなぜ高い?価値が高い3つの理由を紹介
世界的に知名度の高い高級ブランド「 Hermes(エルメス) 」。 世界には他にも「Louis Vuitton(ルイヴィトン)」「CHANEL(シャネル)」などの有名ブランドが数多く存在していますが、その中でもエルメスの高級感は別格です。 特に有名なバッグ、「バーキン」や「ケリー」に...
-
オーデマピゲ愛用の芸能人・有名人・アスリート
オーデマ・ピゲ(AUDEMARS PIGUET) はパテックフィリップ、ヴァシュロン・コンスタンタンと並ぶ世界三大高級時計ブランド。 高級時計としての格付けはロレックスよりも上にあたり、価格もハイクラスなため、 一体どんな人が着用しているのか?客層や購入モデルが気になるのではないでしょうか...
-
《2023年9月最新》ロレックス定価一覧表
数ある腕時計ブランドの中で、圧倒的な人気やステータス、資産価値などで他の追随を許さない ロレックス(ROLEX) 。 そのロレックスにおいて定期的に注目されるのが定価です。 価格改定のペースは早くなってきており、前回2022年9月の価格改定から僅か4カ月後の2023年1月1日、またもや...
-
金の買取価格はどこも同じなの?金を高く売る方法
近年高値を維持している金相場ですが、 金相場がそのまま買取金額 になると思っていませんか? 実は、 金相場と金の買取価格はまったく異なるものなので相場価格での買取は行ってくれません。 また、買取店によって買取価格も異なり、店舗によっては元の相場よりも大幅に減額されて査定金額...
-
ロレックスは保証書なしでも大丈夫!付属品を紛失したときの買取
ロレックスで、買取してもらう前に気になることはいくつかあると思います。 その中でも 「保証書の有無」 は買取にどれだけ影響するのか不安に思う方もいるのではないでしょうか。 ロレックスは保証書がなくても買取をしてくれる専門店が多くありますが、保証書がないことによりモデルによって...
-
パライバトルマリンの意味・宝石言葉|買取相場や偽物の見分け方も解説
ブルーグリーンのネオン色に輝く希少石、パライバトルマリン。 世界三大希少石の一つなのですが、その希少性からなかなか市場に出回ることのない宝石です。 パライバトルマリンは、エネルギーバランスを整える、負のパワーを無くす神秘的な力があると信じられています。 この記事では、 パライバト...
-
シルバー925の価値と買取相場|高価買取が期待できるブランドも解説
皆さんが持っているアクセサリーに、 「シルバー925」 の刻印が入っているものはありますか? シルバー925とは素材の種類を示しており、 貴金属 として売却できる商品です。 また、ブランドによっては高額買取も期待できます。 そこで、今回は シルバー925の概要や価値 について...
-
プラチナの価値はなくなってしまう?相場と今後の予想について
一般社団法人日本金地金流通協会によると、2020年の世界の金の産出量は3486.5t、プラチナの産出量は153.8tとなっています。 (参考:https://www.jgma.or.jp/information/gold-data/、https://www.jgma.or.jp/infor...
-
ロレックス デイトジャスト【36mm】【41mm】どっちがいいの? 41mmはでかい?
ロレックス の定番コレクションである「デイトジャスト」には、ケースサイズが36mmのものと、41mmのものが存在します。 わずか5mmの差ですが、腕元では印象が大きく変わりますので、購入する際は慎重に選びたいところです。 この記事では、 デイトジャスト36および41の特徴を解説し、両...