プラチナは高級な素材なので、プラチナジュエリーには偽物も存在します。
確実に見分けるには専門の知識や機材が必要ですが、商品の刻印を見れば、ある程度は真贋を見分けることができます。
そこで今回は、プラチナの刻印の意味について、種類別に解説します。
目次
プラチナとはどんな貴金属なのか
プラチナは金よりも稀少な金属で、1tの原鉱石から3g程度しか得ることができません。
日本語で白金(はっきん)とも書きますが、合金の1種であるホワイトゴールドとはまったくの別物なので間違えないようにしましょう。
レアメタルとして価値が高く、日本ではとくに結婚指輪や婚約指輪のリング素材として人気があります。
これは、貴金属としての稀少価値だけでなく、化学的に安定していて錆びや腐食に強いというプラチナの特性にもよるものです。
金と異なり、プラチナは資産運用で取引されることはあまりなく、もっぱらジュエリーや自動車部品として使われます。
プラチナ製品には、「Pt」というアルファベット表記もよく見られます。これは英語の”platinum”の略です。
プラチナを刻印から見分ける方法
プラチナ製品の偽物や粗悪品を目で判断するのは非常に困難です。
そもそもプラチナは単体ではとてもやわらかく、加工したり装飾品として身に着けたりするには不向きなことから、他の硬い金属と混ぜて使用されます。
その配合具合によって、プラチナはいくつかの種類にわけられます。
本物のプラチナジュエリーであれば、どこかにプラチナの種類を表す刻印があるはずです。
とくに日本では造幣局が任意で品位証明を行っており、認定を受けると日の丸の旗とひし形に数字の刻印が施されます。
以下では、プラチナ製品の代表的な刻印を挙げて解説します。
ただし、刻印も絶対ではなく、あくまで真贋を見定める方法の1つであるという点は押さえておきましょう。
年代の古いプラチナには、本物であっても印が押されていないものもあります。
Pt1000
プラチナの純度は千分率で表記されます。
100%の純プラチナであれば、プラチナ1000となります。
ただし、技術的に精錬可能なのは純度99.5%までであるため、最近ではより正確にプラチナ999という呼び方も普及しています。
すなわち、最高純度のプラチナに使用される刻印は「Pt1000」か「Pt999」のどちらかです。造幣局の品位証明では、2012年以降「Pt999」に統一されています。
ここで、ごくまれにしかお目にかかりませんが、「Pt100」という刻印に用心しましょう。
一見100%のように思えてしまいますが、前述のとおりプラチナの純度表記は千分率なので、プラチナは10%しか入っていないことになり、値段もほとんどつきません。
Pt950
プラチナ含有率95%のプラチナ950は、海外ブランドのジュエリーによく用いられます。
プラチナに関する国際的広報機関「プラチナ・ギルド・インターナショナル(PGI)」では、プラチナジュエリーの国際標準規格をPt950以上と定めています。
Pt900
日本のプラチナ製品でもっとも普及しているのが、純度90%のプラチナ900です。
プラチナの特徴と、細かい加工に耐えるだけの強度を合わせもっています。
Pt850
プラチナ850は、刻印の中ではもっとも純度の低い種類です。
日本ジュエリー協会では、Pt850以上のものをプラチナジュエリーと定義しています。
プラチナの割合が少ないぶん安価で、硬く傷つきにくいのが特徴です。
そのため、主にネックレスなどのチェーンやブレスレットなどに利用されています。
刻印が「Pt」のみの場合
表記の基準があいまいだった頃の商品で、「Pt」とだけ記されているものも存在します。
正確なところは純度を測ってみなければわかりませんが、Ptのみのものは大抵Pt850相当の製品です。
買取価格についても、それに準じて低い水準にとどまります。
刻印が「Pm」の場合
今は使われていない昔の刻印に、同じ”platinum”の略の「Pm」があります。
ほかに「PM」や「p.m」といった表記も見られます。「Pm」ついても、価値の判断には気を付けなければなりません。
「Pm」印のジュエリーには、”platinum metal”の略、すなわち「プラチナを使った金属」という程度の意味の商品もあるからです。
なかには、プラチナが全くといって良いほど含まれていないケースもあります。
刻印から真贋が分からなくても、無料買取査定できます
ここまで、一般に見られる刻印や、要注意の表示について解説しました。
刻印はプラチナの価値を示す重要な情報源ですが、それだけで真贋を判断するのは限界があります。
本物であるという決め手に欠けるときは、いつでもお気軽に弊社までご相談ください。
真贋鑑定も含め、買取査定をいつでも無料で承っております。