自宅などで眠っていたプラチナアクセサリーを見つけたとき、「Pm~」や「Pt~」といった刻印があるのを目にするでしょう。
刻印は、プラチナをはじめ貴金属類の価値や品質を伝える重要な意味をもっています。
そこで今回は、プラチナ表記に用いられる「Pm」などの意味や刻印の種類、さらにはプラチナの価値を見分けるポイントについて説明します。
目次
プラチナのリングやネックレスなどに表記されている「PM・Pm」とは
出典:GINZA TANAKA https://shop.ginzatanaka.co.jp/shop/g/g65MP1239HO000000/?gcode=102012
プラチナ製のアクセサリーには、「PM」や「p.m」などの文字が記されていることがありますが、これはプラチナを示す古いタイプの表記です。
英語の”Platinum”の略といわれ、純度を表す「900」などの数字が後に続くこともあります。
一方で、PMを” Platinum metal”の略として、単に「プラチナを含む金属」という意味で使用しているケースもあります。
プラチナはやわらかく、やや鈍い輝きの金属なので、アクセサリーでは強度や輝度を高めるために他の金属を混ぜるのが一般的です。
とはいえ、プラチナの含有率は90%(プラチナ900)以上というのが今日の国際標準。
「PM」と書かれたものには、「プラチナも含まれています」という程度の粗悪品もあるので注意が必要です。
プラチナの元素表記は「Pt」
現在では、プラチナを表す記号としては「Pt」が用いられます。
これは理科の元素周期表にも載っているプラチナの元素記号です。
たいていは純度と合わせて、Pt950やPt900などと表記されます。
元素として見た場合、プラチナの原子番号は78で、すぐ隣の79番は金(Au)です。
ともに化学的にとても安定した金属で、ともに重くてさびにくく、耐酸性が強いといった特徴があります。
アクセサリーなどに打たれている「刻印」とは?
そもそも、指輪やネックレスなどにみられる刻印は、製品についての情報を教える重要なマークです。
上述のように素材やその含有量を明らかにしたり、ブランドや宝石のサイズを示したりと、刻印にはさまざまな意味があります。
もし、ウソの内容の刻印をすると、詐欺の罪に問われます。ただし、刻印は法的に義務付けられているわけではありません。貴金属類のなかには、刻印のない製品も存在します。
プラチナの種類を刻印から見分ける方法
プラチナは含有量の千分率によって種類分けされています。純プラチナであれば、「Pt1000」または「Pm1000」ということになります。
ただし、本当に100%純粋なプラチナは理論上つくることができません。
そのため、2012年以降は99.9%以上という意味の「Pt999」が最高純度のプラチナに対する刻印表記となっています。
Pmは古い表記であることから、「Pm999」という刻印も公式には存在しないことになります。
ここでひとつ注意したいのが、ごくまれに目にする「Pt100」という刻印です。
一見すると純度100%のように思えてしまいますが、プラチナの純度表記は千分率なので、実際には10%しか含まれていません。
ISO(国際標準化機構)や一般社団法人日本ジュエリー協会などは、「Pt(Pm)850」以上のものだけをプラチナ製品として認めています。
古いリングなどには「Pm」とだけ刻印されているものもたまにありますが、こうした純度について無刻印の製品には、プラチナがほとんど含まれていないこともあるので注意が必要です。
プラチナに刻印がない場合の本物と偽物の見分け方は?
Pmは国際的な統一規格が浸透する前の古い刻印であるため、品位について個別に判断しなければなりません。
また、年代物の貴金属にはそもそも刻印がない場合もあり、必ずしも偽物とはいえない難しさがあります。
手元にあるプラチナ製品が本物かどうかを自分で確かめるには、次のような方法もあります。
比重を確かめる
比重とは、ある物体の密度と水の密度の比率です。
自宅に計りがあれば「重さ÷体積」で比重を計算することができ、これがプラチナの比重に近いほど純度が高いということになります。
ただし家庭で計測した場合、よほど含有率の低い粗悪品を見つけることはできても、5~10%の細かい純度の差を調べることは困難ですが、比重計という機材で簡単に鑑定ができます。
金やプラチナを扱う、買取店などに置いてあることが多いです。
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刻印はその製品の品質証明のようなものですが、絵画のサインや落款と同じく、刻印があるからといって必ず表記どおりとはいえません。
また「Pm」の刻印であったり、そもそも印がなかったりといった古いプラチナ製品については、よりいっそう熟練の鑑定眼が必要です。
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