ひとくちに「金」と言っても様々な種類があります。
純度ならば24金や18金、色ならばピンクゴールドやホワイトゴールドといった具合に、種類が違えばそれぞれに特徴が異なります。
金の種類を知ることで、人類に欠かせない金属である金の知識を深め、アクセサリー選びの際にも参考にできるでしょう。
今回は金の種類ごとの特徴や純度の調べ方をご紹介します。
目次
金の種類|純度ごとの特徴
金製品に「K24(24金)」や「K18(18金)」といった表記がされているのを目にした方もいるのではないでしょうか。
これらの表記は「金の純度」を表します。
金の純度は24分率(100%を24で割ったもの)で表記されます。
金の品位と純度を下の表にまとめました。
品位 |
純度 |
24金(K24) |
99.99% |
22金(K22) |
91.7% |
18金(K18) |
75% |
14金(K14) |
58.5% |
10金(K10) |
41.7% |
9金(K9) |
37.5% |
「K」は英語の「karat(カラット)」に由来するもので、「24K」でも「24金」でも内容は同じです。
ただし、ダイヤモンドなどの宝石に使われる「carat」は、読みは同じ「カラット」ですが意味が異なるので注意しましょう。「karat」は金の割合を表すのに対し、「carat」は単に宝石の重さを示す単位です。
金は美しく高価というだけでなく、さまざまな特性をもった金属です。純度が低いからといって、粗悪品という訳ではありません。金の種類ごとの価値や特徴を把握することによって、目的に合ったタイプの金商品を選ぶことができるようになります。
24金(K24)
24金(K24)は、混ぜ物なしのいわゆる純金です。
ただし、製造工程上100%ピュアな金をつくることはできないので、日本では99.99%以上のものを24金としています。
金は化学的に非常に安定した性質があるため、純金は黄金の輝きを失うことはありません。ただし、とてもやわらかい金属でもあるので、アクセサリーなど加工品には不向きです。
そのため、基本的には装飾品ではなくインゴットや金貨のような資産商品として利用されます。金地金として金そのものが売買の対象となる場合、金の純度は見栄えよりも重要です。したがって、刻印もたいてい表面の目立つ箇所にあります。
また、純金ではより正確を期して、「K999」と千分率で記されていることもあります。
金は国際市場の取引対象であるため、株式と同様に日々変動します。2022年5月時点のK24の買取価格は、1gあたり8,600円前後で推移しています。
22金(K22)
純度91.7%の22金(K22)は、純金の輝きを保ちつつ、他の金属を8.3%配合することでいくぶん強度も上がっています。
純金に近くアクセサリーへの加工も可能な金ですが、それでも細かい装飾は施せないため、日本ではあまりお目にかかることはありません。
細工よりもゴールドカラーに魅力を感じる中国や台湾などのアジア諸国では、22金の装飾品は人気です。とくに政治や経済の安定していない国では、現金が価値を失ったときのための資産として、22金のアクセサリーを身に着けている人もいます。
また、各国が発行する金貨の地金に用いられることも多く、22金は標準金とも呼ばれます。20221年5月時点でのK22買取価格は、1gあたり7,700円前後です。刻印には「K22」や「22K」のほか、千分率で「K916」と表記されることもあります。
18金(K18)
日本のアクセサリーなどでもっともよく見かけるのが18金(K18)で、純度は75%となります。
変色しにくいという金の特性と十分な強度を合わせもっているため、装飾品に限らずいろいろな加工品に利用されます。
割金(配合する金属)の種類や分量によって、ピンクゴールドやイエローゴールドなどさまざまな色味を加えられるのも大きな特徴です。2022年5月時点での18金の買取価格は、1gで6,400円ほどです。
取引商品より装飾品として流通している18金には、刻印より純度が低い粗悪品も見受けられます。
見分け方の目安の1つとして、「アトK」と「マエK」があります。刻印より純度の低いケースの多くは、「18K」と数字のうしろにKがくる「アトK」です。ただし確実とはいえないので、鑑定にはやはり専門知識が必要です。
14金(K14)
純度58.5%の14金(K14)は、18金と比較して安価ですが金としての輝きは弱くなります。また変色しやすくなったり、人によっては金属アレルギーを引き起こしたりする可能性もありますので購入する際には注意が必要です。
硬度については、割金の配合が多い分高められており、細かな装飾のアクセサリーにも加工されます。また14金はペン(万年筆のペン先)などにも使用されます。
日本ではそれほど馴染みのない14金ですが、頑丈な素材が好まれるアメリカでは、もっともポピュラーな素材です。
結婚指輪も18金ではなく14金が主流で、ハワイではハワイアンジュエリーの素材として14金はとても人気があります。
14金の買取価格は、2022年5月時点で1gあたり4,800円前後です。
10金(K10)
金の割合約42%と半分を下回る10金(K10)は、リーズナブルなアクセサリーとしての需要がほとんどです。18金と比べると、輝きは弱いもののさわやかな色味とされ、ゴールド以外の割金のカラーをより濃く出せるのが特徴です。
また10金は硬度も高く、「傷に強い」「変形しにくい」などの強みも持ちます。
ただし、割金が58%含まれていますので、素材によっては変色への心配や、金属アレルギーへのリスクといったデメリットもあります。
10金の買取価格は、2022年5月時点で1gあたり3,400円前後となっています。
10金についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
9金(K9)
金の割合が37.5%の9金(K9)は日本で見かける機会はあまりありません。
この9金はイギリスでよく使われる金の種類で、ジュエリーだけでなく食器類にも用いられています。英国王室が古くから9金を採用しており、「ロイヤルゴールド」として今でも9金が主流となっています。
9金の買取価格は、2021年10月時点で1gあたり3,000円前後となっています。
金の種類|カラーごとの特徴
金と言えば、山吹色のゴールドカラーを思い浮かべますが、他にも色々なカラーがあります。
カラーゴールドは主に18金・14金・10金で多く見られ、割合の配合を変えることによって様々な色味を作り出しています。
ここからは、金のカラーごとの特徴についてご紹介します。
ピンクゴールド
出典:THEKISS https://online.thekiss.co.jp/k-r2209pg.html
ピンクゴールドは、ほんのりとした赤みのある色合いが特徴です。
ピンクゴールドの割金には銀や銅、パラジウムなどが使われます。
ピンクゴールドの色合いは、銅の含有量や金の純度によって異なり、ブランドによってピンク色の濃淡も違います。
ピンクゴールドは肌馴染みが良く女性に人気で、結婚指輪の素材に選ぶ方も少なくありません。
ピンクゴールドについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
ホワイトゴールド
出典 THE KISS https://online.thekiss.co.jp/k-r2202wg.html
ホワイトゴールドは、プラチナのような銀白色が特徴です。
ホワイトゴールドの割金には銀やパラジウムなどが使われます。
ただし、そのままだと地金の色味が残るため、表面に白色金属のロジウムコーティングを施すのが一般的です。
ホワイトゴールドはプラチナよりも安価で入手しやすいうえに、プラチナに似ていることから、年齢性別を問わず高い人気を誇ります。
ホワイトゴールドについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
イエローゴールド
出典:THE KISS https://online.thekiss.co.jp/k-r1500yg.html
イエローゴールドは純金のような色味でありながら柔らかな輝きが特徴です。
ホワイトゴールドの割金には銀や銅などが使われます。
肌の色がイエローベースの日本人には、イエローゴールドがなじむといわれています。
また、イエローゴールドは、比較的安価に入手できる金の種類です。
イエローゴールドについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
グリーンゴールド
出典:ALOALO https://aloalo-hawaiian.com/SHOP/13639/13643/list.html
グリーンゴールドは、ほんのりとした緑色が特徴です。
ホワイトゴールドの割金には主に銀が使われます。
落ち着いた色合いのグリーンゴールドは、14金のハワイアンジュエリーにも使われることが多い素材です。
グリーンゴールドについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
ブラックゴールド
出典:SunDanceBRIDAL https://sundance-net.com/bridal/price/ring-price7/
ブラックゴールドは扱うブランドも少ない希少なカラーです。
ブラックゴールドの割金には主にプラチナや銀、パラジウムが使われます。
より黒みを増すために、表面にブラックルテニウムでコーティングを施すこともあります。
非常にレアなカラーゴールドですので、身に着けるだけで個性を演出できます。
ブラックゴールドについてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
金の純度の調べ方
金の純度を調べるにはどうしたら良いのでしょうか。
ここからは、ご自宅でもできる「金の純度を調べる方法」をご紹介します。
まずは刻印を確認する
アクセサリーならばまずは刻印を確認しましょう。
K18やK10という金の品位が刻印されていれば、それで純度を知ることができます。
正規ルートで購入したアクセサリーならば、この方法がもっとも手軽で確実です。
ただし、ネットオークションなど非正規のルートで購入した商品の中には、「刻印がない」「偽った表記の刻印」の金製品もある恐れもあります。
こういった場合には、専門の買取業者で査定を依頼するか、もしくは次にご紹介する金の比重を調べるやり方で純度を調べることができます。
金の比重を調べる
金の比重を調べることで純度を判別することができます。
手順は以下の通りです。
手順1. 金製品の重さを測る
手順2. 軽めの容器に水を入れてスケールに乗せる
手順3. スケールを「0」にリセットする
手順4. 金製品を紐やクリップで吊るし、スケールに乗せた容器(水中)に入れる
手順5. スケールで数値を測る
手順6.「金製品の重さ(手順1)」÷「金製品の体積(手順5)」=金製品の比重
※上記の計算方式に数値を当てはめ、値を計算する
水は1㎥あたり1gです。
もし、「手順6」で算出した比重が「19.13~19.51」もしくは「14.84~16.12」の範囲内であった場合、K24もしくはK18である可能性が高いでしょう。
専門の買取業者ではより精度の高い電子比重計を用いて、金の純度を調べています。
比重検査についてはこちらの記事で詳しくご紹介しています。
ただし、宝石が付いた金製品や内部が空洞になったものは、この方法で金の体積を正しく算出できません。
他にも「タングステン」など、金ではないものの、金と比重が近い物質であった場合は比重検査では判別するのが難しくなります。
まとめ|金・貴金属を売るなら買取エージェントまで
今回は金の純度やカラーなど、様々な種類についてご紹介しました。
金の購入を検討するのであれば、しっかりと金の種類を把握し、あなたの希望用途に合わせて選ぶようにしましょう。
またお手持ちの金や貴金属を売るなら買取専門店「買取エージェント」をご利用ください。
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