金の種類【24金/22金/18金/14金/10金】特徴や純度の調べ方

公開日:

更新日:

金・プラチナ

ひとくちに「金」といってもさまざまな種類があります。

純度ならば24金や18金、色ならばピンクゴールドやホワイトゴールドといった具合に、種類が違えばそれぞれに特徴や価値が異なります。

ここ数年の金高騰によって注目を浴びている金。金の種類や純度についての知識を深めておくことで損はありません。

24金と18金では何が違うのか?など、今回は金の種類ごとの特徴や純度の調べ方を紹介します。

金の種類|純度を示す表記と単位

金の種類といわれると、主には純度による識別です。24金、18金など、これらの数字が金の純度を表す表記となります。

またK24、K18など数字の前にKが付く表記も、意味合いとしては同じで、金がどれだけ含まれているのか(含有率)を数字で示した単位です。

金の品質を証明する金の刻印にも、この「K」が付く表記が使われます。

「K」は英語の「karat(カラット)」に由来するもので、「24K」でも「24金」でも内容は同じです。

ただし、ダイヤモンドなどの宝石に使われる「carat」は、読みは同じ「カラット」ですが意味が異なるので注意しましょう。「karat」は金の割合を表すのに対し、「carat」は単に宝石の重さを示す単位です。

金は美しく高価というだけでなく、さまざまな特性を持った金属です。

純度が低いからといって、粗悪品というわけではありません。

金の種類ごとの価値や特徴を把握することによって、目的に合ったタイプの金商品を選ぶことができるようになります。

24分率で表される金の純度

金は純度を24分率(100%を24で割ったもの)で表します。

金の純度は下記のように分けられます。

24金 純度99.9%
22金 純度91.7%
20金 純度83.4%
18金 純度75%
14金 純度58.5%
10金 純度42%

 

金の純度を刻印にする時は「K(カラット)」が用いられることが主です。

日本では純度を「K18」といったような表記にすることが多いですが、海外では金の純度のパーセンテージによって1000分率を使った表記が主です。

例えば、K14は金の割合が58.5%のため、「585」の表記となります。

K24 999(99.9%)
K22 917(91.7%)
K20 835(83.5%)
K18 750(75.0%)
K14 585(58.5%)
K10 416(41.6%)

 

金の純度ごとの特徴

では、24金と18金などの純度によって具体的にどう違うのか、特徴、用途、価値についてまとめました。

24金(K24)

24金(K24)は、混ぜ物なしのいわゆる純金です。 

ただし、製造工程上100%ピュアな金をつくることはできないので、日本では99.99%以上の純度のものを24金/純金としています。

金の中でも最も金額が高いのは純金である24金となります。

金は化学的に非常に安定した性質があり、混ぜ物がほぼない純金は変色することがありません。

ただし、金はとてもやわらかい性質を持つ金属でもあるので、アクセサリーなどの加工品には不向きです。

そのため24金は、基本的には装飾品ではなくインゴットや金貨のような資産商品として利用されます。

金地金として金そのものが売買の対象となる場合、金の純度は見栄えよりも重要です。したがって、刻印もたいてい表面の目立つ箇所にあります。

また、純金ではより正確を期して、「K999」と千分率で記されていることもあります。

またこれは純度とは少し話が違いますが、よく24金のコインなどに『1OZ』という表記があります。

これはトロイオンスという重さの表記方法で1OZは31.1gとなっています。その為『1/ 2・OZ』とあれば単純に31.1gの半分の重さの約15.5gとなります。

新聞などで金の値段が載っていたりしますが、基本的にこの値段は24金を基準としています。

22金(K22)

22金(K22)は金の純度91.7%です

純金の輝きを保ちつつ、他の金属を8.3%配合することでいくぶん強度が上がります。

純金に近くアクセサリーへの加工も可能な金ですが、それでも細かい装飾は施せないため日本ではあまり目にしませんが、少しずつ22金を使った製品は増えてきています。 

細工よりもゴールドカラーに魅力を感じる中国や台湾などのアジア諸国では、22金の装飾品は人気です。

特に政治や経済の安定していない国では、現金が価値を失ったときのための資産として、22金のアクセサリーを身に着けている人が多いです。

また、各国が発行する金貨の地金に用いられることも多く、22金は標準金とも呼ばれます。

刻印には「K22」や「22K」のほか、千分率で「K916」と表記されることもあります。

18金(K18)

日本のアクセサリーなどでもっともよく見かけるのが18金(K18)で、金の純度は75%となります。

変色しにくいという金の特性と十分な強度を合わせもっているため、装飾品に限らずさまざまな加工品に利用されます。

割金(配合する金属)の種類や分量によって、ピンクゴールドやイエローゴールドなどさまざまな色味を加えられるのも大きな特徴です。

取引商品より装飾品として流通している18金には、刻印より純度が低い粗悪品も見受けられます。

見分け方の目安の1つとして、「アトK」と「マエK」があります。刻印より純度の低いケースの多くは、「18K」と数字の後ろにKがくる「アトK」です。

「アトK」は製造された年代が古い傾向で、海外製品などもあります。

ただし確実とはいえないので、鑑定にはやはり専門知識が必要です。

14金(K14)

純度58.5%の14金(K14)は、18金と比較して安価なうえ、割金によってさまざまな色味の金を楽しむことができます。

半面、金の割合が下がるため金としての輝きは弱くなり、変色のしやすさがデメリットです。

人によっては金属アレルギーを引き起こしたりする可能性もあるでしょう。

硬度については、割金の配合が多い分高められており、14金はペン(万年筆のペン先)、メガネのフレームなど細かな部位にも使用されています。

日本ではそれほど馴染みのない14金ですが、頑丈な素材が好まれるアメリカでは、もっともポピュラーな金の純度です。

結婚指輪も18金ではなく14金が主流で、ハワイではハワイアンジュエリーの素材として14金はとても人気があります。

10金(K10)

金の純度が約42%と半分を下回る10金(K10)は、リーズナブルなアクセサリーとしての需要がほとんどを占めます。

18金と比べると輝きは弱いものの、さわやかな色味とされ、ゴールド以外の割金のカラーをより濃く出せるのが特徴です。

また10金は硬度も高く、「傷に強い」「変形しにくい」などの強みも持ちます。

ただし、割金が58%含まれていますので、素材によっては変色への心配や、金属アレルギーへのリスクといったデメリットもあります。

9金(K9)

金の純度が37.5%の9金(K9)は日本で見かける機会はあまりありません。

この9金はイギリスでよく使われる金の種類で、ジュエリーだけでなく食器類にも用いられています。

英国王室が古くから9金を採用しており、「ロイヤルゴールド」として今でも9金が主流となっています。

金の種類|カラーごとの特徴

金といえば、山吹色のゴールドカラーを思い浮かべますが、他にも色々なカラーがあります。

カラーゴールドは主に18金・14金・10金で多く見られ、割合の配合を変えることによってさまざまな色味を作り出しています。

ここからは、金のカラーごとの特徴についてご紹介します。

ピンクゴールド

ピンクゴールドは、ほんのりとした赤みのある色合いが特徴です。

ピンクゴールドの割金には銀や銅、パラジウムなどが使われます。

ピンクゴールドの色合いは、銅の含有量や金の純度によって異なり、ブランドによってピンク色の濃淡も違います。

ピンクゴールドは肌馴染みが良く女性に人気で、結婚指輪の素材に選ぶ方も少なくありません。

関連記事:ピンクゴールドについて|基本知識とジュエリー選びの方法

ホワイトゴールド

ホワイトゴールドは、プラチナのような銀白色が特徴です。

ホワイトゴールドの割金には銀やパラジウムなどが使われます。

ただし、そのままだと地金の色味が残るため、表面に白色金属のロジウムコーティングを施すのが一般的です。

ホワイトゴールドはプラチナよりも安価で入手しやすいうえに、プラチナに似ていることから、年齢性別を問わず高い人気を誇ります。

関連記事:ホワイトゴールド|プラチナとの違いとおすすめジュエリー紹介

イエローゴールド

イエローゴールドは純金のような色味でありながら柔らかな輝きが特徴です。

ホワイトゴールドの割金には銀や銅などが使われます。

肌の色がイエローベースの日本人には、イエローゴールドが馴染むといわれています。

また、イエローゴールドは、比較的安価に入手できる金の種類です。

関連記事:結婚指輪にも人気なイエローゴールドとは?厳選ジュエリーもご紹介

ブラックゴールド

ブラックゴールドは扱うブランドも少ない希少なカラーです。

ブラックゴールドの割金には主にプラチナや銀、パラジウムが使われます。

より黒みを増すために、表面にブラックルテニウムでコーティングを施すこともあります。

非常にレアなカラーゴールドですので、身に着けるだけで個性を演出できます。

関連記事:黒×白の結婚指輪!個性際立つブラックゴールド|扱うブランドも紹介

グリーンゴールド

グリーンゴールドは、ほんのりとした緑色が特徴です。

ホワイトゴールドの割金には主に銀が使われます。

落ち着いた色合いのグリーンゴールドは、14金のハワイアンジュエリーにも使われることが多い素材です。

ブラックゴールド

ブラックゴールドは扱うブランドも少ない希少なカラーです。

ブラックゴールドの割金には主にプラチナや銀、パラジウムが使われます。

より黒みを増すために、表面にブラックルテニウムでコーティングを施すこともあります。

非常にレアなカラーゴールドですので、身に着けるだけで個性を演出できます。

金の純度の調べ方

金の純度を調べるにはどうしたら良いのでしょうか。

ここからは、ご自宅でもできる「金の純度を調べる方法」をご紹介します。

まずは刻印を確認する

アクセサリーならばまずは刻印を確認しましょう。

K18やK10という金の品位が刻印されていれば、それで純度を知ることができます。

正規ルートで購入したアクセサリーならば、この方法が最も手軽で確実です。

ただし、ネットオークションなど非正規のルートで購入した商品の中には、「刻印がない」「偽った表記の刻印」の金製品もある恐れもあります。

こういった場合には、専門の買取業者で査定を依頼するか、もしくは次にご紹介する金の比重を調べるやり方で純度を調べることができます。

金の比重を調べる

金の比重を調べることで純度を判別することができます。

手順は以下の通りです。

手順1. 金製品の重さを測る

手順2. 軽めの容器に水を入れてスケールに乗せる

手順3. スケールを「0」にリセットする

手順4. 金製品を紐やクリップで吊るし、スケールに乗せた容器(水中)に入れる

手順5. スケールで数値を測る

手順6.「金製品の重さ(手順1)」÷「金製品の体積(手順5)」=金製品の比重

※上記の計算方式に数値を当てはめ、値を計算する

水は1㎥あたり1gです。

もし、「手順6」で算出した比重が「19.13~19.51」もしくは「14.84~16.12」の範囲内であった場合、K24もしくはK18である可能性が高いでしょう。

専門の買取業者ではより精度の高い電子比重計を用いて、金の純度を調べています。

比重検査についてはこちらの記事で詳しく紹介しています。

関連記事:金の比重と密度の計算方法|金の純度や金属の種類を調べよう

ただし、宝石が付いた金製品や内部が空洞になったものは、この方法で金の体積を正しく算出できません。

他にも「タングステン」など、金ではないものの、金と比重が近い物質であった場合は比重検査では判別するのが難しくなります。

金・貴金属を売るならウォッチニアン買取専門店へ

今回は金の純度やカラーなど、さまざまな種類について紹介しました。

金の購入を検討するのであれば、しっかりと金の種類を把握し、あなたの希望用途に合わせて選ぶようにしましょう。

またお手持ちの金や貴金属を売るなら「ウォッチニアン買取専門店」をご利用ください。

熟練の鑑定士が丁寧に査定し、適正価格で買取させていただきます。

手数料などは一切かかりません。

無料査定やご相談だけでも、どうぞお気軽にお申し付けください。

他の人はこんな豆知識も見ています

TOP