金とプラチナの相場が逆転した理由やそれぞれの価値について

作成日:2020年06月02日
最終更新日:2020年06月16日

貴金属

金・プラチナ

 

金やプラチナといった貴金属の価格は市場相場によって変動します。

 

地球上に存在する絶対量では金よりもプラチナの方がはるかに希少です。ところが、近年では金の相場価格がプラチナを大きく上回るという逆転現象が起こっています。

 

その理由はどこにあるのか、また今後どのように推移していくのかといった点についてみていきましょう。

金・プラチナのおすすめ相場チャートは?

金やプラチナは投機目的だけでなく、工業や宝飾品製造業においても需要があります。供給に対して需要が二重構造となっているため、相場の値動きはやや複雑です。

 

また、貴金属取引には現物市場と先物市場の2つが存在します。ロンドンやニューヨークなど世界の主要都市での先物・現物双方の取引を経て、最終的なアウトカムとして現物価格が決まります。

 

金・プラチナ市場において、高い信頼のもとに取引を行っている企業は限られています。なかでも明治時代創業の田中貴金属工業は、ロンドン貴金属市場協会(LBMA)にも認定された国際的に信用の高い貴金属取扱会社です。

 

金・プラチナ相場において、田中貴金属工業の相場チャートは参考価格として国内での取引価格に多大な影響を与えています。

金とプラチナの価格差は過去30年間で最大の値幅

「金とプラチナの価格差は過去30年間で最大の値幅」のイメージ画像

金よりも希少価値の高いプラチナですが、近年では取引価格が「金>プラチナ」となる逆転現象がたびたび発生し、2015年以降は常態化しています。2011年秋から2013年初頭にかけても、金の価格がプラチナを上回っていましたが、このときは1年少々で逆転現象は解消されていました。

 

金とプラチナの価格差は広がる一方で、2019年には過去30年間で最大を記録しました。2020年には、国際価格でプラチナが金の半値にまで落ち込んでいます。国際価格はドル建てなので、日本での取引価格にはドル円為替相場もかかわってきますが、ここ1年は105円~110円で落ち着いていることから国内でも同様の値動きを見せています。

プラチナ価格が下落し、金の価格が上昇している

「プラチナ価格が下落し、金の価格が上昇している」のイメージ画像

両者の価格差の拡大は、金の価格上昇とプラチナの下落とによってもたらされています。その背景には、2015年9月のドイツ・フォルクスワーゲンによる排ガス不正問題が指摘されています。日本では指輪などのジュエリー素材として人気のプラチナですが、その6割以上は工業用です。

 

とくに、ディーゼル自動車の排気ガス浄化装置の触媒として利用されています。排ガス不正の発覚によってヨーロッパを中心にディーゼル車の需要が急減し、プラチナの需要も大きく減少しました。

 

一方、金は古来より世界中で通貨に用いられていたこともあり、安全資産としての需要が高いのが特徴です。トランプ政権の誕生やISの勢力拡大などにより地政学リスクが上昇し、リスクヘッジとして金を買い求める傾向が強まったとみられています。

 

こうした動きに追い打ちをかけたのが、2020年に入ってからの新型コロナウイルスの流行です。世界のヒト・モノ・カネの動きが一気に停滞し、経済への先行き不透明感がさらに高まりました。金の取引価格も急騰し、日本国内の金地金の店頭販売価格も1gあたり6,500円を超え、40年ぶりに最高値を更新しました。

 

プラチナの方では、世界規模で外出自粛要請措置がとられるなか、自動車産業全体の需要が落ち込んだことで、価格低下が進行しています。世界のプラチナ産出量の実に7割を占める南アフリカにおいて、通貨ランドが下落したことも、プラチナ価格の下降傾向を後押ししています。

プラチナの相場が上がる可能性はあるのか

「プラチナの相場が上がる可能性はあるのか」のイメージ画像

金の年間産出量が約4,000tであるのに対し、プラチナはわずか200tほどしか生産されません。希少性でいえばプラチナの方がはるかに価値が高く、事実2010年代まではプラチナの方が金より高価でした。

 

それでは、プラチナ相場が上昇に転じ、かつてのようにプラチナ>金となる見込みはあるのでしょうか。

 

近年の逆転現象の常態化、プラチナは金より価値があるという「常識」が通用しなくなったことを表しています。また、工業需要が過半を占め、1国が産出量の大部分を担うプラチナは、金のような有事の際の安全資産としては機能しないことも明らかとなりました。

 

今後、新型コロナウイルスの流行が収束し、世界経済が好況に転じれば、再びプラチナの価格が上がる可能性もあります。また、プラチナの二大産出国である南アフリカとロシアでの採掘が滞るような事態になれば、やはりプラチナの相場価格が上昇することが予想されます。

 

ただし、どちらも工業上のレアメタルとしての需要であり、資産運用や貴金属投資での期待感に連動するかは未知数であるという点には留意が必要です。

金は「売り時」プラチナは「買い時」

ここまでみてきた通り、金が高くプラチナは安いという現状は、新型コロナウイルスの影響もあり当分の間は動きそうにありません。

 

したがって、金は売り時でプラチナは買い時であるということになります。日々の値動きは、弊社の「金・プラチナ相場」ページをご確認ください。

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