【2020年】新型コロナウイルス流行によって金が高騰した理由とは

作成日:2020年06月02日
最終更新日:2020年07月14日

貴金属

shutterstock_400746157

 

2020年に入り、新型コロナウイルスの世界的流行の歩を合わせるように金の価格が高騰しています。

 

パンデミックによる世界経済の先行き不安が大きな理由であることは間違いありません。ですが、金の価格上昇には複数の要因が絡みあっています。

 

金価格が上がる条件とはなにか、また今回の金高騰がいつまで続くのかなど、金市場についての気になるポイントについて解説します。

新型コロナウイルスの流行によって金が高騰した理由とは

「新型コロナウイルスの流行によって金が高騰した理由とは」のイメージ画像

2020年5月には、金の価格は先物取引で1980年代以来初めてとなる1g当たり6,000円を突破し、店頭価格も6,500円台と40年ぶりの高値を記録しました。

 

6月に入ってからも最高値を更新し続け、7月9日には6,800円を超えるまでに高騰しています。

 

その背景には、やはり新型コロナウイルスのパンデミックが大きく影響しているとみられています。まずは、コロナウイルス禍と金価格の高騰の関係について概観してみましょう。

世界情勢が不安定になると、金は高騰する

「世界情勢が不安定になると、金は高騰する」のイメージ画像

そもそも金は、株式や債券などのペーパー資産に対して「安全資産」であるといわれています。ペーパー資産の価値が発行体の信用に依存しているのに対し、金はそれ自体に世界共通の価値が認められているからです。

 

金の値段は、現物および未来の金を売買する先物ともに世界各地の金市場での取引を通じて、国際価格として決まります。世界のある特定の地域で政治や軍事、社会上の緊張が高まり、それが世界経済全体の先行きに不透明感を及ぼしたとしても(これを地政学的リスクといいます)、金の資産価値がなくなることはありません。

 

他方で、金はペーパー資産と異なり、利息や配当はつきません。それでも金が資産として好まれるのは、金投資を通じて儲けるためというよりも、有事の際のリスクヘッジとして手元に置いておくという点で有力視されているためです。

 

したがって、国際情勢の不安定感や不透明感が高まると、リスクを避けるために安全資産である金の価格が高騰するといわれています。

緊急事態宣言の「外出自粛」が影響を受けている

「緊急事態宣言の「外出自粛」が影響を受けている」のイメージ画像

新型コロナウイルスのパンデミックにより国際的なヒト・モノ・カネの動きがストップし、世界経済の先行きは不透明となっています。こうした情勢を受けて金の価格が上昇を続けているわけですが、緊急事態宣言による「外出自粛」によって、金高騰による恩恵を浴さない投資家も少なくありません。

 

というのも、金は基本的に現物取引であるため、売るには貴金属店などへ直接出向かなければならないのです。購入する場合もまたしかりで、今回の新型コロナウイルス禍では、金の価格変動に対して利益確保に容易に動けないという特殊事情が生じています。

 

一方、金投資には現物の直接取引がない「純金積み立て」や「金ETF(上場投資信託)」といった手法もあります。これらの取引は小額から始めることもでき、現状での売買はさかんです。ただし、現物の金を手にすることなく取引が行われるので、金投資をしているという実感には乏しいかもしれません。

金高騰7つの理由とは「豊島逸夫氏」の手帖

「金高騰7つの理由とは「豊島逸夫氏」の手帖」のイメージ画像

金取引に関する国内第一人者である豊島逸夫事務所代表の豊島逸夫氏によれば、近年における金高騰の背景には7つの理由があるとされています。

1. 有事の金
先述の地政学的リスクが高まると、それが自身の活動域と離れていたとしても、相対的な安全性を求めて金投資への動機となる。

2. インフレ
貨幣価値が下がると、リスクレヘッジとして安全資産の金が買われる。

3. 通貨不安
ドルの1強が終焉し、各国主要通貨のそれぞれの構造的問題が不安定要素となるなか、「無国籍通貨」である金の需要が高まっている。

4. ソブリンリスク
各国が発行するソブリン債についても、通貨と同様に信用が相対的なものとなった。

5. 新興国需要急増
中国をはじめ新興国の個人投資が急成長し、リスクヘッジとして大量の現物買入を行っている。

6. 中央銀行の金買い
BRICsを中心に、各国の中央銀行が外貨準備の一部を金保有にシフトしている。

7. 新産金量の伸び悩み
金鉱脈の枯渇や採掘コストの上昇などにより、世界の金生産量が需要に追い付いていない。

2020年金の高騰はいつまで 続くのか

「2020年金の高騰はいつまで 続くのか」のイメージ画像

前項の7つの理由を鑑みると、2020年の金高騰は必ずしも新型コロナウイルスに直接関連のある事象だけではないことがわかります。

 

実際、まだコロナウイルスが広がりを見せる前の2019年末~2020年1月初旬の時点で金価格の上昇が始まっており、これはアメリカとイラクの間の軍事的緊張に端を発するものとみられています。

 

したがって、コロナウイルスがもし終息したからといっても、金の価格が下落に転じるかどうかは不透明です。今後、金市場に大きな影響を及ぼすアメリカが景気後退(リセッション)へ向かう懸念が指摘されており、安全資産として金の価格が高止まりする可能性も十分に考えられます。

 

金の相場が今後どうなるか?更に詳しく知りたい方は➡金の今後は?|過去の価格推移から今後の相場を予想!からご覧ください。

 

金価格が急騰するのには「世界情勢や経済悪化による先行き不透明」なとき

金はリスク回避用として資産形成されることが多く、世界的な経済リスクが金の価格上昇につながります。ゴールドのほかにも、近年ではプラチナやシルバー、パラジウムなどのインゴットも、貴金属資産として注目されています。

 

2020年の金価格の急騰は、「新型コロナウイルスだけが起因するものではない」というのが大方の見方です。この機会に、金地金の購入や純金積み立てなどに参入して、リスク分散を図ってみてはいかがでしょうか。

関連アイテムの買取価格はこちら

他の人はこんな豆知識も見ています

完全無料

査定・買取のお申し込みはこちら