女性の自立と自由を象徴するファッションブランド「シャネル」は、世の女性の憧れハイブランドであり、芸能人・有名人にも愛用者が多数存在しています。
ハイブランドといえば私たちが持つアイテムですとバッグや財布をイメージしますが、シャネルは根強い人気アイテムとしてスーツがあります。
今では当たり前にあるデザイン、ノーカラーのジャケットに膝下丈のストレートラインのスカートという組み合わせは、実は創設者のココ・シャネルが1923年にデザインしたものです。
女性なら、ここぞという時のとっておきのスーツをひとつ持っておきたいものですよね。
世界中の女性が憧れるシャネルのスーツの歴史を知ると、その魅力はより増すはず!シャネルスーツについての年表を交えた歴史と逸話を、詳しいコラムにてお届けします。
目次
ココ・シャネルが生み出したシャネルスーツの歴史
今や「シャネル風スーツ」という言葉があるほど、シャネルは女性用スーツのパイオニアであり、世の女性が愛するデザインを生み出しました。
そのシャネルスーツの歴史ですが、原型の考案はあったものの第二次世界大戦の影響により、完成系として世間に出回るまでに実に長い時間を要しているのです。
これにはココ・シャネルの人生とは切っても切り離せないいくつかの逸話があります。
それでは歴史を辿っていきましょう。
ココ・シャネルとファッションヒストリー
創業者であるガブリエル・ ボヌール・シャネル、通称ココ・シャネルは生まれ育った環境は恵まれていなかったものの、幼い頃から着飾ることが大好きな少女でした。
育った修道院で裁縫技術を習い、それを生かして18歳からお針子として働くようになります。
度々パリの社交場に自分でデザインした帽子を持ち込んでいたところ、ココ・シャネルの類まれなるセンスが女性たちに好評だったことで、帽子のアトリエを開くこととなりました。
そして1910年に帽子店シャネル・モードをフランス・パリにてオープン。
その当時は喪服の色というイメージが刷り込まれていた黒をベースにした、日常使いできる様々なオートクチュールなども発表しました。
それまでのファッションの常識に反した斬新さが話題を呼び、エレガンスモードなファッションスタイルとして大旋風を起こします。
そのさなか、1914年に始まった第一次世界大戦。男性が戦場へと動員されたため、当時の女性は男性に代わって乗り物の運転や工場での作業といった、社会の様々な役割を担うようになります。
タイトなコルセットや足首までの長いスカートといった、華美で動きにくいドレススタイルが主流だった当時のファッション。
労働するには不向き極まりなく、ココ・シャネルはどうにかおしゃれに機能的な洋服が作れないかと思ったようです。
当時は主に下着などにに使われていた伸縮性のあるジャージー素材に目を付け、すぐさま女性の洋服に仕立てました。
持ち前の独創性を存分に注力した、柔らかく女性の身体にフィットしつつもエレガンスモードなそのファッションスタイルは瞬く間にヒット。
おしゃれな女性のパンツファッションも確立させ、ココ・シャネルは一躍人気デザイナーにまで上り詰めました。
1923年 シャネルスーツ 始まりの歴史
ココ・シャネルが初めて手掛けたツイード生地のスーツが、1923年8月パリのコレクションにて披露されました。
スーツといえば男性が着るものいう認識の時代に、女性の為のスーツという新しいスタイルはココ・シャネルがリードしたのです。
「なぜ女性は窮屈な洋服ばかりなのか」というココ・シャネルの疑問をもとに、英国人のスーツの仕立てや素材を女性用にも取り入れ、当時のドレッシーで華美なスタイルが当たり前だったファッションを打ち破る女性用スーツです。
しかし世界は第二次世界大戦に突入し、それまでとは違いヨーロッパは混沌とした雰囲気に。
シャネルは店舗数を増やしてきたものの1939年にはほとんどの店舗を閉店せざるを得なくなりました。
パリは戦争の影響が強い地域だったことから、ココ・シャネルはデザインの仕事を一旦たたみ、スイスに数年移り住むことを選びます。
1956年 ファッション界への復帰とシャネルスーツ正式発表
1954年、長い時を経てココ・シャネルがファッション業界に舞い戻りました。
この時、ココ・シャネルはなんと70歳です。
かつてはファッション業界を一斉風靡した人物だったのが、世間からは忘れられつつありました。
1923年に考案されたスーツをさらに進化させ、今のシャネルスーツが正式に完成。
ツイード生地はそのままに、襟のないスクエア型ジャケット、スリムストレートの膝丈スカート、スーツのメインカラーと対照のブラックの縁取り(ブレード)、シャネルロゴの入った印象的な飾りボタン。
これぞ、今も受け継がれるシャネルスーツといったスタイリッシュでエレガンスなスーツです。
アメリカでシャネルスーツが大ヒット
ファッションブランドとしての地位を一度失いかけたシャネル。
しかしシャネルスーツの革新はヨーロッパのみにとどまらず、アメリカの女性たちにまで波及します。
戦後のアメリカでは様々な分野でめざましい発展をしている真っただ中であり、女性の新しいファッションとしてシャネルスーツだけにとどまらず、機能的でおしゃれなアイテムが豊富なシャネルに熱愛するファンが続出しました。
アメリカの元ケネディ大統領夫人であるジャクリーン夫人は、大統領暗殺の際にシャネルのスーツを着ていたのは有名な話です。
上流階級のセレブや公人の多くがシャネルのスーツを愛用したことで、女性のスーツに対する関心意欲は飛躍的に高まりました。
女性のスーツとして定番デザインに
世界的にシャネルのスーツが大ヒットし、そのデザインをコピーしたもので溢れ返るまでの人気ぶりでした。
人気ブランドの宿命とも言えるコピーは、多くのブランドが当然のように嫌います。
ところがココ・シャネルは、自分の作り出したデザインが真似されることを許していたといいます。
シャネルスーツの模倣はおおいに結構というスタンスだった為、今や女性のスーツとしては定番のデザインとなっていますよね。
そのデザインそのものをシャネルスーツという言葉で呼ばれているほどです。
それでもシャネルの神髄である細かなこだわりは、シャネルスーツにしか存在しない唯一無二です。
今も変わらないシャネルスーツの特徴
今でこそ、女性のスーツは多様化してきましたが、道を作って新しい風を吹き込んだのはココ・シャネルの作り出したシャネルスーツに違いありません。
これまで幾多のデザインを世に送り出してきていますが、当時から変わらぬシャネルスーツの特徴は一定しています。
ココ・シャネルのポリシーである「女性の自立と自由」からもイメージできるように、まず過度な可愛らしさよりも男性に媚びないストレートでフォーマルなデザインが多いです。
フリルやリボンといった装飾は一切ありません。
ですから、派手なピンクカラーのシャネルスーツは有名ですが、キュート過ぎずに強い女性を印象付けられます。
また、さすがシャネルといった細かなこだわりで、型崩れしにくいようジャケット内部に細い鎖が入っていたりします。
2ピースが基本ですが、デザインやカラーバリエーションが富んでおり、幅広い女性が長く愛用できる素晴らしいスーツばかりです。
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ココ・シャネルの生きた証ともいえるシャネルスーツの歴史についてのコラム、いかがでしたでしょうか。
強い女性、品格、知性を持ち合わせたシャネルスーツの魅力は、まだまだ語りつくせません。
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