機能美を誇る数々の時計の中で、IWCだけが輝くのはなぜか

作成日:2017年11月25日
最終更新日:2020年04月23日

IWC

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IWC、何だか覚えにくい社名ですね。

その由来は「International Watch Company」の頭文字、なんて話を聞くとますます覚えにくい。なんだかIBM=「International Businesses Machine」みたいだと思いませんか?

このブランドをスイスの地に立ち上げたのはアメリカ人技師、合理性を尊ぶ自身の母国へ懐中時計を販売するのが目的でした。まあ、想像なのですが……それだけではIWCは無骨とか実用性が高いとか、よくあるアメリカ製品にありがちな印象の時計を生み出すブランドとなっていたでしょう。

しかし、他のアメリカブランドとIWCが異なるのは創業地がスイスであったことと、共同創業者にスイス人のマイスターが加わっていたこと。ですから、IWCの製品には単に実用本位のものが持つテイストに加えて、優雅な機能美とも呼ぶべきムードがただよっていました。

加えて、当時のアメリカはスイスに並ぶ時計の先進地、ウォルサムやハミルトンの前身となる会社が元気だったので、アメリカで受け入れられるには、それらにはないテイストを加える必要もあったのでしょう。

そんな風にして生まれた、創業時から続くIWCのブランドとしての個性は、今も変わらず多くの時計ファンを引き付けてやまないのです。

時代が追いついたポルトギーゼの魅力

懐中時計メーカーとしての名声を得ていたIWCは、その後、腕時計メーカーとしても一定の評価を勝ち得ます。しかし、黎明期の腕時計は懐中時計より小型化されたムーブメントを搭載する必要があり、正確さや持続性(パワーリザーブ)という点で懐中時計より劣るという問題点がありまったのです。

そんな問題点を解決した腕時計はできないか? こう持ちかけたのは、ポルトガルの貿易商。そこでIWCは、懐中時計のムーブを腕時計に流用した製品を提案するのです。

直径40mm超という当時の腕時計にしては大型のフェイスを持つ製品の名前は「ポルトギーゼ」その意味は、ずばりポルトガル人。発表当初の1940年代には、これといって話題にもならず、IWCの製品ラインナップの中でも地味な存在であり続けたのです。

しかし、何が幸いするかわかりません。1990年ごろに始まり今に続く、腕時計界の「でか厚」……でかくて厚い時計を良しとする風潮に、ポルトギーゼはぴったりマッチ、大ブレイクを果たすのです。

でか厚の時計に魅力を感じているものの、ハードな外観を持つ時計には抵抗がある層をつかんだこと。フェイスが大きいので、IWCの特徴でもある優雅な機能美が強調されたこと。

これらがポルトギーゼのヒットの理由でしょう。

加えて大きな腕時計だからこそ、IWCが持つ高い技術をふんだんに詰め込むことができたというのも、ポルトギーゼの強みの一つ。

時間を音で知らせるミニッツリピータや、うるう年をも自動修正するパーペチュアルカレンダー、そして超複雑機構のトゥールビヨンといった、限られたメーカーしか手がけることができない機構をIWCは投入、超高級時計もポルトギーゼにはラインナップされるようになったのです。

一方で、定番となった「クロノグラフ」、自動巻きの「オートマチック」、手巻きで長いパワーリザーブを持つ「ハンドワインド」、スポーツテイストの「ヨットクラブ」など様々な定番のバリエーションを持つのもポルトギーゼ、IWCを代表するラインとなりました。

より機能美が勝ったラインナップも

IWCといえば優雅な機能美、こんな風に表現しましたが、一方で男性好きのするゴリゴリの機能美と呼びたくなる、ヘビーデューティなテイストを持つシリーズも人気を集めています。

腕時計の黎明期、最も必要とされていた現場は戦場だったもの。

IWCもその長い歴史の中で、軍用時計を主に手がけていた時期があります。その性質を色濃く残すのが「パイロットウォッチ」ライン。

「マーク○○」という、味も素っ気もない名称で知られるシリーズは高い認識性を重視し、実用本位を至上としたもの。シンプルさの中に機能美が光るデザインで好評です。

そして、ダイバーズウォッチ「アクアタイマー」ライン。

フラッグシップモデル「オートマティック2,000」はその名の通り2,000m防水を実現。これを上回る防水性能を持つモデルは他社にはあるものの、あくまでも優美さをどこかに保ちつつ高い防水性を実現しているというのがIWC・アクアタイマーの魅力。

潜水時間を測るのに欠かせない回転ベゼルをケース内に収めており、これ見よがしなアピールを抑えている点。本格的なダイビングはもちろん、スーツにもマッチする点がアクアタイマーならではということができるでしょう。

製品に共通するIWCらしさ

他にもフォーマルウォッチとしてもってこいの「ポートフィノ」、さらにドレッシーな「ダ・ヴィンチ」、高い防磁性を実現した元祖・エンジニアウォッチ「インジュニア」……魅力的なラインナップが揃っているのですが、どれもこれも、優美さと実用性を兼ね備えたIWC「らしい」製品となっているのがさすが名門、ブレないなという印象です。

トレンドに流されることなく、自社が考える時計を作り続けているところ。これがIWCの最大の魅力、多くの時計マニアが一目も二目も置く理由なのです。

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